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【国際】

南北首脳再会談 正恩氏、米との仲介要請か

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 【北京=城内康伸】北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長と韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領が二十六日、電撃的に二回目の首脳会談を開いた。正恩氏は文氏に対し、開催が流動的な米朝首脳会談について、トランプ米大統領が応じるように改めて働き掛けることを求めたとみられる。北朝鮮は、米国と同盟関係にある「韓国カード」を再び利用した。 

 米ホワイトハウスが二十四日に米朝首脳会談の中止を発表するや、北朝鮮の金桂冠(キムゲグァン)第一外務次官は約九時間後に談話を発表し、「われわれはいつでも、いかなる形式であれ、対座して問題を解決する用意がある」と対話継続を強く求めていた。金次官は「朝米敵対関係は根深く、関係改善に向けた首脳会談が切実に必要だ」とも強調した。

 十六日に予定されていた南北閣僚級会談を一方的にキャンセルしておきながら、正恩氏が直接、文氏との首脳会談に臨んだのは、米国に圧力をかけることを目的に韓国を一挙に取り込む狙いもあったとみられる。

 正恩氏は米国による体制保証を熱望しており、良好な関係を築く文氏に、米朝会談に対する北朝鮮の積極的な姿勢を説明し、米国に伝えるよう仲介役を託した可能性がある。

 北朝鮮としては、同国の非核化を巡り、米国が引き続き抱く疑念を払拭(ふっしょく)させる必要があった。正恩氏は二十四日に実施された北部・豊渓里(プンゲリ)の核実験場爆破などを例に挙げ、非核化への「本気度」を示し、文氏に理解を求めた公算が大きい。

 金次官は談話で「朝米会談を前に、米国は一方的な核放棄を迫った」と主張。北朝鮮は制裁緩和などの見返りと核放棄を「段階的で歩調を合わせた」形で進めるよう求めている。二回目の南北首脳会談には、「段階的な非核化」に同調する韓国政府の後押しを得たい思惑もある。

 一方、北朝鮮国務委員会部長で正恩氏の「執事」と呼ばれるキム・チャンソン氏や金成男(キムソンナム)党国際部副部長が二十四日から二十六日まで中国を極秘に訪問。北朝鮮は周辺国との積極的な接触を通じ、対米交渉をにらんだ有利な環境作りを図っているようだ。

 

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