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【国際】

プーチン氏、欧州に接近 米を批判、関係改善呼び掛け

 【モスクワ=栗田晃】今月、通算四期目に入ったロシアのプーチン大統領が欧州への接近を強めている。イラン核合意からの離脱や在イスラエル大使館の移転など、国際合意を無視した強引な政策で信頼が揺らぐ米国のトランプ大統領と比べ、ロシアなら協調可能との姿勢をアピール。ウクライナ危機以降、欧州連合(EU)の対ロ制裁が続く中、現実的な関係構築を狙う。

 「私の演説は当時、欧米の怒りを買ったが、いまや主流だ。皆さん、どうぞお召し上がりください」

 ロシアの第二の都市サンクトペテルブルクで二十五日に開かれた国際経済フォーラム総会。プーチン氏はマクロン仏大統領や安倍晋三首相を前に、米国の一極集中を批判した二〇〇七年の演説をジョーク交じりに持ち出し、得意げだった。

 核合意離脱でトランプ氏の説得に失敗したマクロン氏も、在イスラエル大使館のエルサレム移転を「誤った決定だ」と批判。「新しいパートーナーシップを築くべきだ」と、ロシアとの関係改善を呼び掛けた。

 プーチン氏は総会で「私たちは難しい道を通過し、経済を発展させた」と述べ、制裁を克服したと強調した。欧州にとって命綱の資源を武器に揺さぶりをかけ、今月十八日にロシア南部ソチを訪問したメルケル独首相と、独ロ間を結ぶ新しいガスパイプライン計画「ノルドストリーム2」についても協議。ロシアのラブロフ外相は会談後、記者団にメルケル氏から計画への支持を得たと明かした。

 発足目前で頓挫したイタリアの極右政党「同盟」とポピュリズム(大衆迎合主義)の新興政党「五つ星運動」の連立政権の公約にも、EUによる対ロ制裁の解除があった。

 一方で、覇権主義的なロシアの包囲網が緩むことへの警戒感も浮上。英紙タイムズ(電子版)は「英国は『米国に背を向け、独裁者に心を開くのは良くない考えだ』と欧州の同盟国を説得すべきだ」と指摘した。

 

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