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【国際】

ロ記者の「射殺」偽装正当化 「正しい情報国家の義務」と批判も

 【モスクワ=栗田晃】ウクライナの首都キエフで、プーチン政権に批判的なロシアの反体制派ジャーナリスト、バブチェンコ氏(41)が射殺されたというニュースは三十日、治安当局が偽装を発表する異例の展開をたどった。ロシアの情報機関が関与する暗殺計画を阻止するためとしたが、欧州安保協力機構(OSCE)報道担当は「正しい情報を提供するのは国家の義務だ」と批判した。

 ウクライナメディアによると、ウクライナ保安庁のグリツァク長官は記者会見で、偽装だったと表明。計画を二カ月前から把握し、ロシアの情報機関に四万ドル(約四百三十五万円)で雇われた容疑者を逮捕したと発表した。容疑者をあぶり出すためのおとり捜査だと暗殺偽装を正当化したが、計画を把握しながら摘発を先送りにした理由などについて詳しい説明は避けた。

 ロシア外務省は声明で、「反ロシア的挑発がますます鮮明になった」と非難した。バブチェンコ氏の友人である独立系ロシア紙「ノーバヤ・ガゼータ」のパベル・カニギン記者は本紙に「生きていたのはうれしいが、疑問は多い。ウクライナ当局は証拠を示すべきだ」と話した。

 英BBC放送(電子版)の治安担当記者はウクライナの偽装工作は「事態を混乱させ、ロシアの主張を強化するだろう」と指摘。自国に不利な報道を「フェイク(偽)ニュース」と非難するロシアを利するだけとの懸念が欧州で広がっている。

 

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