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【国際】

「北査察、数週間で可能」 IAEA、米朝合意成立なら

 【ウィーン=竹田佳彦】朝鮮半島の非核化が議題となる米朝会談を前に、国際原子力機関(IAEA)の定例理事会が四日、ウィーンで始まった。天野之弥(ゆきや)事務局長は記者会見で「米朝間で合意が成立すれば、数週間で査察に着手できる」との見通しを示した。会議では北朝鮮の核開発のほか、米国が離脱を発表したイラン核合意の対応が議論の焦点になる。

 天野氏は会見で「監視検証に対応する態勢や人員の準備は既に進めている」と説明。実施費用について「基金をつくる必要があり、加盟国の支援が得られると確信している」と述べた。

 北朝鮮はこれまで、国連安全保障理事会の決議に反して核実験を繰り返し、二〇〇九年にはIAEAの査察官を国外退去処分にした。天野氏は会見で「北朝鮮がIAEAへの義務を果たし、全面的に協力することを求める」とも述べた。

 米朝会談に先立ち、北朝鮮は豊渓里(プンゲリ)にある核実験場を爆破したが、非核化に向けた動きを慎重に見極める必要性を示したといえる。

 北朝鮮は〇八年、米国によるテロ支援国家の指定解除を受け、寧辺(ニョンビョン)にある黒鉛減速炉の冷却塔を爆破した。しかし、翌年五月には再び核実験を実施。韓国紙は爆破を「政治ショーだ」と冷ややかに伝えていた。

 今回の理事会はトランプ米大統領がイラン核合意の離脱を表明後、初の開催となった。IAEAは二月に「イランは核合意を順守している」とする報告書を出しており、天野氏は「引き続きイランの合意履行を監視検証していく」と強調。「時宜を得た積極的な協力で、調査が必要な全施設を容易に訪問できている」とイランの対応を評価した。理事会では合意の正当性を確認するとみられる。

 理事会は国連安保理の常任理事国のほか、日本やドイツ、韓国を含む三十五カ国で構成されている。

 

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