東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 国際 > 紙面から > 6月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【国際】

非核化へ着実な対話を ユン米前北朝鮮担当特別代表

写真

 米国務省で三月まで北朝鮮担当特別代表を務めたジョセフ・ユン氏が本紙などの取材に応じた。今月十二日に行われる米朝首脳会談を「対話のプロセスを進めることが緊張を和らげる道だ」と評価。非核化の意思を示している北朝鮮の本気度を測りながら、着実な対話を進めるべきだと説いた。(ワシントン・石川智規、写真も)

 数週間前まで北朝鮮と米国の距離は非常に離れていた。トランプ米大統領が「会談は二回、三回と続いていい」と認めると、双方の溝は小さくなった。対話のプロセスが始まったからだ。

 米国は首脳会談で、金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長の本気度を測ろうとするだろう。

 そのポイントは三つ。彼らは非核化に向けた明確な手順を示すか。(核関連施設などがある)寧辺(ニョンビョン)への立ち入りを認めるか。存在を明かしていない核施設の情報を知らせるか、だ。

 北朝鮮は喜んで「非核化する」と言うだろう。だがそれは「いずれ将来、」などと細かいコンマや注記が付くはずだ。そうではなく、より強いメッセージを求めなければならない。

 会談が失敗する落とし穴はいくつかある。まず、過去の六カ国協議のような多国間の枠組みに進むこと。「最大限の圧力」政策を早々に緩めてしまうこと。さらに、北朝鮮を事実上の核保有国と認めてしまうことだ。そして最大の落とし穴は体制保証の方法だ。国の安全を保証することはできるが、個人や支配体制の保証は難しい。リビアのカダフィ大佐も、結局は彼の国民によって殺害された。

 われわれは北朝鮮に、核兵器が体制の安全を保証するものではないと語らなければならない。一歩ずつ対話を進めれば進歩がある。非常に難しいが、良い道は他にない。戦争が選択肢であってはならないのだ。

 <ジョセフ・ユン> 米国務省で東アジア・太平洋担当次官補、マレーシア大使などを務めた後、2016年10月に北朝鮮担当特別代表に就任。今年3月上旬に退任した。1954年、韓国生まれ。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報