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【国際】

米「パリ協定」離脱表明1年 再生エネ志向加速

 【ニューヨーク=赤川肇】トランプ米大統領が温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」からの離脱を表明して六月で一年が経過した。米国ではトランプ氏が石炭産業の復活にこだわる一方、州政府や大手企業は環境悪化につながる化石燃料の使用を抑え、風力や太陽光を中心とした「再生可能エネルギー」にシフトする動きを強めている。

 協定離脱に反対する州知事らでつくる「米国気候同盟」は米自治領プエルトリコを含む十七知事に増えた。うち三知事はトランプ氏と同じ共和党の出身だ。

 その一人で、二〇三二年までに電源の「再エネ75%」を目指す東部バーモント州のスコット知事は一日付の声明で「連邦政府の離脱決定は、気候分野での米国のリーダーシップの終わりではない」と強調。西部カリフォルニア州が五月、二〇年から三階以下の新築住宅に太陽光パネル設置を義務付ける方針を発表するなど、再エネ導入目標の達成に向けた施策も広がる。

 企業の動きも活発だ。米シンクタンク「ロッキーマウンテン研究所」によると、グーグルやアップルなど主要企業十九社が一七年に購入契約を発表した再エネ電源は原発約三基分に当たる計二・七八ギガワットで、一六年の一・七倍に増えた。

 米紙ニューヨーク・タイムズによると、マイクロソフトはデータセンターの電力需要の50%を風力と太陽光でまかなっており、エネルギー戦略を統括する同社幹部は調達費用の急速な低下に触れ「財政的にも意味がある」と指摘している。

 トランプ氏は一七年六月一日、パリ協定について「他国に利益をもたらし、米国の労働者に不利益を強いるだけ。公正ではない」と離脱を表明。協定の規定上、実際に離脱できるのは発効から四年後で、次期米大統領選の翌日に当たる二〇年十一月四日以降となる。

 

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