東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 国際 > 紙面から > 6月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【国際】

G7の機能不全鮮明 首脳宣言 トランプ氏認めず

 カナダ東部シャルルボワで開かれていた先進七カ国(G7)首脳会議(サミット)は九日、最大の焦点だった貿易問題を巡り「保護主義と引き続き戦う」と総括した首脳宣言を採択して閉幕した。だがその後、サミットを途中退席したトランプ米大統領が、議長国カナダのトルドー首相の米国批判に反発し、一転して首脳宣言を承認しない考えを表明。G7の機能不全ぶりが鮮明となった。

 首脳宣言は「ルールに基づく国際的貿易体制の役割」の重要性を強調。トランプ氏に配慮して「関税や非関税障壁、補助金の削減に向けて取り組む」との表現も盛り込むとともに、世界貿易機関(WTO)は「より公正な機関に近代化する」と明記した。

 日本政府関係者によると、八日の貿易問題に関する議論は「かなりヒートアップし、激しい応酬」が繰り広げられ合意できなかった。このため、首脳らは八日の全行事が終了した深夜十一時ごろから、自発的に集まり議論を継続。翌九日も午前九時すぎから、首脳宣言に向けた調整を続けた。

 安倍晋三首相はサミット閉幕後の記者会見で「七回目の出席だが、今回のようなことはなかった」と驚きを隠さなかった。さらに「首脳が直接本音をぶつけ合い、首脳宣言を出せることは大きな意義がある」と成果をアピール。

 トランプ氏も閉幕を待たずに会見し、「非常に生産的な議論だった」と述べた。

 ところが、トルドー氏がサミットの閉幕会見で米国による鉄鋼やアルミニウムの輸入制限を「侮辱的」と非難したと知ると、シンガポールへ向かう大統領専用機内から「発言は間違っている。米国の代表に首脳宣言を承認しないよう指示した」とツイッターに投稿。難産の末たどり着いた七カ国の合意は、あっけなく崩れた。

 (ケベックシティーで、後藤孝好、清水俊介)

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報