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【国際】

トルコ大統領選まで1週間 エルドアン氏の人気に陰り

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 【カイロ=奥田哲平】トルコで二十四日に実施される大統領と国会(一院制)のダブル選まで一週間。複数の世論調査では、長期政権を狙うエルドアン大統領(64)と与党「公正発展党(AKP)」の勝利が有力視されるが、経済政策への不安などを理由に、人気に陰りが見えている。大統領選で過半数が獲得できずに上位二人の決選投票に進む可能性も出ている。

 焦点は、社会のイスラム化を進め、二〇一六年七月のクーデター未遂事件以降、独裁色を強めるエルドアン氏が信任されるかどうか。昨年四月の国民投票で承認された憲法改正を受け、トルコは選挙後に権限を強化された実権型の大統領制に移行するが、野党側は議院内閣制に戻すべきだと主張する。エルドアン氏が再選すれば最長で二八年まで続投できる。

 ロイター通信によると、複数の世論調査でエルドアン氏が45〜51%の支持を得て首位だが、過半数に達しない可能性がある。エルドアン氏は、批判の強い非常事態宣言を選挙後に解除する考えを示唆するなどの融和姿勢も見せる。世俗派の野党第一党「共和人民党(CHP)」のインジェ候補(54)が政権批判を強めて追う展開だ。

 議会選(定数六〇〇)では、エルドアン氏率いるAKPが極右政党「民族主義者行動党(MHP)」と連立を組んだが、過半数割れの可能性がある。MHPから分かれた優良党やクルド系の国民民主主義党(HDP)の野党勢力が、議席獲得に必要と定められる得票率10%を超えられるかも注目される。

 トルコは年初来の通貨リラ下落を受け、今月七日には主要政策金利を引き上げ、金融引き締めを図った。エルドアン氏は〇三年から首相や大統領を務めて実権を握り、インフラ整備や社会保障制度の充実で経済成長をもたらしたが景気の先行きに不安が高まっている。

 選挙後に施行される憲法改正では、大統領が行政トップを兼ね、国会の解散権を持ち、最高司法機関のメンバーのほぼ半数の任命権を持つ。大統領への権力集中で、民主主義の根幹である三権分立が形骸化するとの指摘がある。

 

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