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【国際】

米韓、8月の軍事演習中止 韓国国防省は「猶予」発表

 【ワシントン=後藤孝好、ソウル=境田未緒】米国防総省は十八日(日本時間十九日)、例年八月に実施してきた定例の米韓合同指揮所演習「乙支(ウルチ)フリーダムガーディアン」の中止を決定したと発表した。米国が北朝鮮に譲歩する姿勢を示し、完全な非核化に向けた具体的な行動を促す狙い。トランプ米大統領が十二日にシンガポールで開かれた米朝首脳会談を受けて中止する考えを表明していた。

 米国防総省は声明で「朝鮮半島以外の太平洋地域で実施する演習には影響しない」と指摘。マティス国防長官やポンペオ国務長官らが今週末、今後の軍事演習のあり方など対応を協議すると明らかにした。

 一方、韓国国防省は十九日、乙支フリーダムガーディアンを「猶予することに決めた」と発表した。国防省の報道官はこの日の定例記者会見で、「中止」ではなく「猶予」としたことについて、「北朝鮮と非核化の交渉が進む限り、米韓政府の決定が維持されるだろう」と述べ、北朝鮮が非核化への誠意を見せなければ、いつでも訓練を再開できるという意味だとした。

 報道官は「他の演習についてはまだ決めていない」とした上で、「われわれの措置に対して相応の措置があることを期待している」と北朝鮮に対し非核化に向けた具体的対応を求めた。

 トランプ氏は金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長との会談後の記者会見で、軍事演習について「戦争ゲームは費用がかかるし、挑発的だ」と誠実な交渉が行われている間の中止を示唆。十七日にはツイッターに「交渉が決裂したら即座に(演習を)始められる」と北朝鮮をけん制していた。

 トランプ氏は、在韓米軍についても「巨額の金がかかるから、できるだけ早く軍を撤退させたい」と述べ、米朝交渉で取引(ディール)材料とする方針を示す。演習の中止に加えて、在韓米軍の撤退論が検討課題となれば、有事の際の即応態勢の低下や、東アジアの安全保障環境への影響が懸念される。

 

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