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【国際】

不法移民の親子引き離し メラニア夫人が暗に政権批判

 【ニューヨーク=赤川肇】トランプ米政権の不法移民対策により不法移民の親子が引き離される事態が相次ぎ、波紋を広げている。トランプ氏のメラニア夫人も十七日、「家族から引き離された子どもは見たくない」と広報担当者を通じて異例の声明を出し、トランプ氏と同じ共和党のブッシュ(子)元大統領のローラ夫人も同日、米紙ワシントン・ポストに寄稿し「第二次世界大戦下の日系人強制収容所をほうふつさせる」と批判した。

 ローラ夫人は国境警備に理解を示しつつ、不法入国した大人を逮捕して刑事施設へ、刑事罰を問えない子どもを保護施設へと分離収容する「ゼロ・トレランス(不寛容)」方針について「残酷、非道義的。胸が裂ける」と非難。改装した大型小売店や砂漠近くの仮設テントを使った保護施設の光景を戦時下の日系人強制収容所になぞらえた。

 メラニア夫人は声明で「あらゆる法律に従うだけでなく、心ある統治をする必要がある」と政権を暗に批判した。

 一方、政権側は厳しい対策による不法越境食い止めの正当性を主張。トランプ氏は十八日も「米国を移民キャンプにするつもりはない」と正当性を訴えた。

 五月にゼロ・トレランス方針を公表したセッションズ司法長官は十八日、「無法状態に終止符を打つ法律を通せば、(親子を引き離す)ひどい選択をせずに済む」と国境沿いの壁建設に反対する野党民主党をけん制。民主党などは「子どもを人質にしている」と反発している。

 米キニピアック大が十八日発表した世論調査では、米国の有権者の66%が不法越境した親子の分離に反対し、賛成の27%を大きく上回った。ただ共和党支持層では賛成55%、反対35%と逆転し、不法移民への強硬姿勢には一定の支持もある。

 米国土安全保障省は十五日、メキシコ国境から不法入国した親や保護者から引き離された子どもが五月末までの六週間で千九百九十五人に上ったと発表。中米のホンジュラスやエルサルバドル、グアテマラからの不法入国者が中心とされる。

 

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