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【国際】

「一緒に収容」問題長期化も トランプ氏 移民親子分離撤回

 【ワシントン=後藤孝好】トランプ米大統領は二十日、不法移民の親子を別々の施設に収容する方針を転換し、家族を一緒に収容するよう指示する大統領令に署名した。世界中から「非人道的」などと非難が相次ぎ、軌道修正を余儀なくされた格好だが、既に離ればなれとなった二千人以上の子どもたちを親に引き渡すめどは示されず、問題が長期化する恐れもある。

 トランプ氏はこれまで親子分離の正当性を主張していたが、この日は「家族が引き離されるのを見たくない」と一転。改善を働き掛けたとされる長女のイバンカ大統領補佐官や妻のメラニアさんについて「イバンカと妻は痛切に感じていた」と述べ、問題を話し合っていたことを示唆した。

 米国には、子どもは二十日間以上、拘束すべきではないとの司法判断があり、オバマ前政権では、司法手続きの間は釈放を認め、親子が一緒に暮らせるよう配慮することが多かった。

 だが、そのまま行方不明となって米国に不法滞在する事例も後を絶たず、トランプ氏はオバマ前政権の政策が不法移民の増大を招いたと問題視。成人の不法入国者全員の刑事責任を厳格に問う「ゼロ・トレランス(不寛容)」政策で釈放を認めないようにしたことから、親子分離が急増する事態を招いた。

 トランプ政権は親子を一緒に収容できるようにするため、子どもの長期拘束を認めるよう裁判所に要請する。認められなければ、再び親子が引き離される可能性がある一方で、認められても、刑事責任を問われない子どもを長期拘束することになり、人権侵害の問題が生じかねない。

 また、既に親と引き離されて別の施設に移送された二千人以上の子どもたちの処遇は大統領令に明記されず、はっきりしていない。米メディアでは、親との再会が実現されない可能性も指摘されている。

 

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