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【国際】

W杯広告 中国が「制覇」 総額900億円 招致に布石?

 【北京=安藤淳】サッカー・ワールドカップ(W杯)ロシア大会で中国企業の存在感が目立つ。中国メディアなどによると、国際サッカー連盟(FIFA)のスポンサーに七社が名を連ね、W杯開催中の中国企業の広告支出総額は八億三千五百万ドル(約九百億円)に達し、世界一になった。

 北京五輪を成功させ冬季五輪招致にも成功した中国。サッカー好きで知られる習近平(しゅうきんぺい)国家主席は昨年六月、FIFA会長と北京で会談し、将来的にW杯を招致したい意向を伝えたという。中国チームはロシア大会の出場を逃したが、サッカーでも強国となってW杯開催国に名乗りを上げる国家戦略が見え隠れする。

 グラウンド脇に設置された広告が目立つのは中国乳業大手「蒙牛乳業」。ロシアW杯の公式ヨーグルト、アイスクリームになり、契約を結んだアルゼンチン代表のリオネル・メッシ選手をテレビCMに起用した。中国企業全体の広告支出は米国の四億ドル、ロシアの六千四百万ドルを大きく引き離した。

 FIFAのスポンサーには三種類あり、活動全般を支援する「パートナー」の七社には、コカ・コーラなど世界的企業に並んで中国不動産大手の「万達集団」が名を連ねた。大会を支援する「W杯スポンサー」五社にも「蒙牛」のほか、家電大手「海信集団(ハイセンスグループ)」、スマートフォン大手「維沃移動通信(vivo)」の中国企業が並んだ。アジアなどに限った「地域サポーター」にも中国企業三社が入った。

 このほか、キーホルダーやユニホームなど多くの関連商品のライセンス生産を中国企業が獲得したという。FIFAは二〇一五年に発覚したW杯招致に絡む汚職事件で、著名な多国籍企業のスポンサー離れを招いたが、今回の中国企業の躍進で、収入が減ったFIFAを救った格好だ。

 

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