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【国際】

EU移民「多国間協定を」 独首相、政権内の分裂回避

 【パリ=竹田佳彦】移民・難民対策を協議する欧州連合(EU)の非公式緊急首脳会議が二十四日、ブリュッセルで開かれた。二十八〜二十九日の首脳会議を前に移民受け入れをめぐって加盟国の足並みが乱れる中、ドイツのメルケル首相はEU全体での合意ができずに対策が進まない事態を避けるため、多国間の新たな協定を呼びかけた。

 AFP通信によると、会議では不法移民の流入を防ぐため、EU域外との国境管理を強化する必要性を確認。ただ、域内に到着した移民への対応では具体的な解決策は示せなかった。

 会議後の記者会見でメルケル氏は「不法移民を減らすことは、どの国も賛同している」とした上で、EUの足並みがそろわない場合「有志国で連携したい」と述べた。フランスのマクロン大統領は「欧州全体での解決策」を求めたが、協議を前進させる提案に理解を示した。

 メルケル政権内では移民受け入れに寛容な首相に対し、移民の強制送還も辞さないゼーホーファー内相が反発、月内に移民対策でEU全体の合意を取り付けるよう要望。メルケル氏の「多国間協定」の発言は、政権分裂を避けるため、より現実的な対応を目指すことを示唆している。

 また、二〇一三年以降七十万人近くの移民らを受け入れてきたイタリアのコンテ首相は、受け入れを拒否する加盟国に対し経済制裁を科すことを主張した。

 緊急会議に参加しなかったハンガリーなど旧東欧四カ国は移民受け入れに消極的で、二十八日からの首脳会議は紛糾する可能性が高く、EU全体の合意は極めて困難とみられている。

 非公式の会議には、加盟二十八カ国のうち十六カ国が参加した。

 

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