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【国際】

国連総長、長崎式典出席へ 核軍縮の決意示す意向

グテレス国連事務総長

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 【ニューヨーク=共同】国連のグテレス事務総長が長崎への原爆投下から七十三年となる八月九日の「原爆犠牲者慰霊平和祈念式典」に出席する方向で最終調整していることが二十八日、分かった。事務総長としては二〇一〇年八月六日に当時の潘基文(バンキムン)氏が広島の平和記念式典に初出席したが、実現すれば長崎の式典では初めてとなる。複数の国連外交筋が明らかにした。

 北朝鮮が核実験やミサイル発射を繰り返した一七年に就任したグテレス氏は、核兵器の脅威を取り除くための外交努力を強く訴えてきた。長崎の式典出席を通じ、国連として核軍縮・不拡散に取り組む決意を改めて示す意向だ。

 グテレス氏側は訪問に前向きな考えを日本政府にも伝達した。例年、式典に出席する安倍晋三首相らとの会談も調整しているとみられる。日程の調整がつかないため広島の式典出席は見送る。

 潘氏は一〇年に広島の式典に出席した際、前日の八月五日に長崎を訪問した。爆心地で献花し、長崎原爆資料館を訪ねたが、九日の式典には出席しなかった。

 この年はルース駐日米大使が米国からの代表として初めて、広島の式典に出席した。前年の〇九年にはオバマ米大統領が「核兵器なき世界」を掲げ、ノーベル平和賞を受賞した。

 国連では一七年七月、核兵器禁止条約が制定されるなど核兵器廃絶を目指す動きは続いているが、核兵器保有国と非保有国の対立や米国とロシアの関係悪化などから、核軍縮や不拡散の歩みは近年、滞っている。

 グテレス氏は今年五月、国連として取り組む軍縮の課題を初めて包括的にまとめた文書を発表した。核兵器など大量破壊兵器の廃絶を三本柱の一つに据えて「私たちはヒバクシャと地球に対し、廃絶への断固とした行動を取る義務を負っている」と表明している。

<アントニオ・グテレス氏> 49年、ポルトガルのリスボン生まれ。リスボン工科大(現リスボン大)卒。76年に国会議員に初当選し、95〜02年首相。05〜15年、国連難民高等弁務官。17年1月、潘基文氏の後任として第9代事務総長に就任。 (共同)

 

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