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【国際】

EU首脳会議 難民施設設置合意 審査の厳格化不可避

 【ブリュッセル=沢田千秋】移民・難民対策を議論していた欧州連合(EU)首脳会議は二十九日未明、加盟国が自主的に難民の適格性を審査する施設を設置することなどで合意した。来月には、移民・難民に厳しい姿勢を示すオーストリアがEU議長国に就く。EUの難民受け入れの厳格化は避けられず、従来掲げてきた「寛容政策」の転換点となりそうだ。

 合意では、海上で救助された難民らについて、EU域内に難民要件を審査する施設を設置し、不法移民は送還する。どの国に設置するかや、不法性の定義など詳細は決まっていない。

 EU域外にも、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)などと協力して、難民を審査する施設を設置する。国際法にのっとり、個々の難民の置かれた状況を見極める方針。設置場所は北アフリカが候補に挙がるが、AFP通信などによると、モロッコとアルバニアは自国での設置拒否を表明した。

 他に、EU域内での移民・難民の移動制限、域外国境の管理強化、難民抑制のためトルコや北アフリカへの財政支援でも合意した。

 イタリアで反移民・難民政策を掲げる新政権が誕生し、今月中旬、難民ら約六百三十人が乗った救助船の入港を拒否するなどEUの難民問題が再燃した。

 イタリアは首脳会議で、難民が最初に到着した国が保護に責任を負う「ダブリン規則」の抜本的見直しなど、公平な負担を主張。合意がない場合、他の全審議を拒否する構えを見せていた。合意ではダブリン規則を見直す必要性も指摘し、イタリアに大幅に譲歩する形となった。ただ、難民審査施設の設置について、欧米メディアからはすでに「監獄のようだ」との批判も出ている。

 

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