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【国際】

家族の祈りを支える人々 タイ洞窟不明8日

1日、タムルアン洞窟の近くで、家族や捜索隊のための食事を作るボランティアたち=山上隆之撮影

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 【チェンライ(タイ北部)=山上隆之】タイ・チェンライ郊外の洞窟で行方不明になった地元サッカーチームの少年ら十三人の捜索は行方不明から八日が過ぎた一日も続いた。「子どもたちが元気で戻りますように」。生還を願い家族が深い祈りをささげる。寄り添うようにボランティアたちの姿も目立ってきた。

 タムルアン洞窟の入り口近くのテントの中で家族や親類が終日待機している。激しい雨がやむと三〇度超の蒸し暑さで疲れ切った表情。臨床心理士らが「無事に戻ってきますからお祈りしましょう」と優しく声をかける。

 テントには「取材禁止」の張り紙。心のケアに当たる地元病院の精神科医パリタットさん(58)によると、家族らの精神状態は比較的落ち着いているという。

 家族や千人を超す捜索隊員のため、食事や飲料水をふるまうボランティアも増えている。「私にできることと言えば、これしかありませんから」。日頃は屋台で中華麺を売っているインセーンさん(45)は洞窟近くで無料で配った。

 洞窟はミャンマー国境に近い国立公園内で、切り立つ山の中腹にある。雨期特有の湿気を含んだ濃い灰色の雲がたびたび立ち込める。地面はぬかるみ、出入りする隊員の足元は泥まみれ。ポンプで洞窟内の水をくみ上げ、海軍のダイバーが潜入を試みる一方、急な斜面によじ登り、内部につながる穴も捜すという両面作戦を展開中だ。

 数キロ離れた寺に民間登山家らでつくる救助チームが陣取る。タイ各地から三百人が集まり、既に二十カ所で穴を見つけた。そのつどロープを使って最大で数十メートルの深さまで下りたが、安否確認には至っていない。

 「穴の中は暗闇で、酸素が薄く、落石の危険とも隣り合わせ。しかし、可能性を信じて捜し続ける」。リーダーのトントーンさん(36)はきっぱりと言った。

 

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