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【国際】

英離脱、ソフト路線に 閣議決定 通商はEU規則継続

6日、ロンドン郊外の首相別荘で特別閣議を開くメイ英首相=ロイター・共同

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 【ロンドン=阿部伸哉】英国のメイ首相は六日、特別閣議を開き、欧州連合(EU)との離脱交渉の方針について、金融・サービスを除く通商面ではこれまで通りEUと取引が続けられるよう、EU規則に合わせることで合意した。従来の通商関係を一から見直す「ハード・ブレグジット(強硬離脱)」路線からソフト路線に転換した。

 表面上はEUの「単一市場」「関税同盟」を抜ける姿勢は崩していないが、実質的には現在の「関税同盟」とほぼ同じ枠組みをEUに求める折衷案となった。

 メイ政権では完全離脱派とEU協調派が依然として対立。閣議は約十二時間に及んだが、最後は閣僚二十六人全員が合意に署名し、ひとまず内閣分裂は避けられた。

 合意では、EUとの「摩擦のない貿易」のため、工業製品と農産品の貿易でEU規則と「調和」を続け、新たな「自由貿易圏」をつくることを提唱。一方で、移民制限と、米国など第三国との自由貿易協定(FTA)締結の自由は確保するとしている。

 英国とEUは、十月の基本合意を目指して交渉中だが、産業界は「交渉の先行きが見えない」と不満を募らせ、外資系企業からは英国撤退をにおわせる発言も出始めている。メイ氏は今回の閣議の合意で「ビジネス界に優しい関税枠組み」を目指すと強調した。

 しかし、与党・保守党内の完全離脱派からは「離脱が骨抜きにされる」と早くも反発の声が上がっている。EUからは「いいとこ取り」の批判が再燃する可能性がある。EUのバルニエ首席交渉官は「提案が現実的なものか精査したい」とツイッターでコメント。英政府は閣議での合意を基に、近く交渉方針の詳細を文書化して公表する。

 

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