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【国際】

核兵器禁止条約1年 日本不参加のまま

 【ニューヨーク=赤川肇】核兵器の開発・使用を全面的に禁じる「核兵器禁止条約」が国連で採択されて七日で一年になった。この間、条約制定に尽力した非政府組織(NGO)「核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN(アイキャン))」がノーベル平和賞を受賞し、国際的な機運は高まったが、米国、ロシアなどの核保有国や、米国の「核の傘」に頼る日本は条約に加わらない立場を崩していない。ICANは二〇一九年末までの条約発効を目標に、各国への働き掛けを強化する構えだ。

 条約は百二十二カ国の賛成で採択された。国連によると、五日までに五十九カ国が署名し、うちオーストリア、キューバ、コスタリカ、ガイアナ、バチカン、メキシコ、パラオ、パレスチナ、タイ、ベネズエラ、ベトナムの十一カ国が国内手続きを終えて批准した。条約は五十カ国が批准した九十日後に発効する。

 核保有国の米国などは条約を「国際的な安全保障の環境を無視している」と批判し、不参加の立場。日本は核保有国の賛同を得られない条約は「実効性に乏しく、国際社会の分断を深める」と主張している。

 一方、被爆者団体や国際社会は、日本に対し「唯一の戦争被爆国として世界的運動に加わるべきだ」(キッカート・オーストリア国連大使)と要望。ICANは各国の立場をホームページで解説し、日本について「自国の安全保障のために米国の核兵器が不可欠と主張している」と紹介する。

 ICANのベアトリス・フィン事務局長は五月、本紙などの取材に、条約を拒んでいる国にも署名・批准を求めているとし、署名開始から二年となる一九年九月までの五十カ国批准という目標の達成を「確信している」と話した。

<核兵器禁止条約> 核兵器の開発、実験、生産、製造のほか所有、保有、備蓄を禁止。禁止事項には、核抑止力を意味する「使用または使用するとの威嚇」も含まれる。「核兵器使用の被害者の受け入れがたい苦痛に留意する」として「hibakusha(被爆者)」に触れている。

 

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