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【国際】

最高裁 強まるトランプ色 判事に保守派

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 【ワシントン=石川智規】トランプ米大統領は九日、連邦最高裁の新たな判事に保守派の若手ブレット・カバノー連邦高裁判事(53)を指名する人事を発表した。議会上院で承認されれば最高裁の勢力図は保守派に傾くことになり、銃規制問題などで「トランプ色」の強い政策が支持を得られやすくなりそうだ。野党民主党は承認を阻止する構えで、十一月の中間選挙に向け与野党の対立激化が予想される。

 最高裁は長官と判事八人の計九人で構成。現在は保守派五人、リベラル派四人に色分けされるが、七月末での退任を表明したアンソニー・ケネディ判事(81)は、保守派ながら人工妊娠中絶の権利を認めるリベラル寄りの判断を示したこともあり「中間派」と評された。このため、実質的には保守派とリベラル派が拮抗(きっこう)する形だった。

 米メディアによると、カバノー氏は人工妊娠中絶に否定的なほか、銃規制に反対の立場を取る典型的な保守派だ。就任すれば判決の右傾化が予想され、LGBTや同性婚など米国世論を二分する問題で分断が一層深まることにつながる。

 米紙ウォールストリート・ジャーナルによると、カバノー氏は一九九八年の論文で「大統領は刑事訴追の対象になるべきではない」と主張。ロシア疑惑で揺れるトランプ氏にとって追い風となり得る。

 最高裁判事は終身制のため、就任後は自ら辞任するか死亡または弾劾されない限り職務を続ける。カバノー氏は五十三歳と若く、承認されれば今後数十年間は在職する可能性が高い。

 民主党上院トップのシューマー院内総務は「人工妊娠中絶の権利を認めないカバノー氏では女性の権利が脅かされる。超党派で承認に反対する必要がある」と呼びかけた。上院の議席数は共和五一、民主四九と拮抗。共和党内にはコリンズ議員ら中道派の女性議員もおり、秋の中間選挙に向けた与野党の駆け引き材料ともなる。

 

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