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【国際】

タイ洞窟救出 軍政、メンツ保つ

 【チェンライ=山上隆之】軍事政権下のタイで発生した洞窟閉じ込め事故で、海軍特殊部隊の潜水士らが少年ら十三人全員を無事に救出した。民政移管のための総選挙をたびたび先送りし、学生や市民活動家らの批判を浴びる軍政当局だが、世界が注目した「救出作戦」を成功させてメンツを保った格好だ。

 「少年らを救うため、できることがあれば、政府は何でもやる」。事故発生から六日後の六月二十九日、タムルアン洞窟近くで少年の家族と面会し、救出を最優先する考えを強調したプラユット暫定首相。七月九日に再び現場を訪れ、入院する少年らも見舞った。

 発生当初は情報が錯綜(さくそう)し現場には混乱も。少年の自転車やバッグが洞窟内で相次いで見つかり、閉じ込められていると分かると、タイ当局は海軍を中心に作戦を展開。「水と時間との闘い」(当局者)を制した。

 米国や英国などの専門家の支援も得て、リスクを最小限に抑えたとする作戦だが、ここ数日は天気予報が外れ、現場付近の降雨量が減少したことも幸いした。水位も低下し、洞窟内で歩行できる地点は増加。救出作戦は日を重ねるごとにスムーズに進み、必要時間を短縮した。

 次期総選挙に向け、軍出身のプラユット氏の首相続投を支持する動きが出ている。「親軍政」の新政党も結成された。タイ政治に詳しい専門家は「救出作戦はプラユット氏のマイナスポイントにはならなかった」と話す。軍政には追い風になる可能性もある。

 

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