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【国際】

中国、不正ワクチン相次ぐ 狂犬病や子ども向け

 【北京=中沢穣】中国でワクチン製造会社による製造記録の偽造や品質基準に満たない製品の出荷などの不正が相次いで発覚し、薬品や食品の安全への関心があらためて高まっている。ネット上では行政の監督体制にも批判の矛先が向けられ、李克強(りこくきょう)首相が徹底した調査を指示するなど火消しに追われている。

 国家薬品監督管理局は十五日、吉林省のワクチン製造会社、長春長生生物科技で人用狂犬病ワクチンの製造記録の改ざんなど重大な規則違反があったと明らかにしていた。地元公安当局は二十三日、同社幹部の取り調べを始めた。吉林省当局はワクチンの製造停止を命じ、薬品製造に関する許可を剥奪している。

 昨年十一月には同社のジフテリア、百日ぜき、破傷風の三種混合ワクチンが品質基準を満たしていないことが判明。当局は罰金を科し、狂犬病ワクチンのケースとともに捜査している。問題の三種混合ワクチンは約二十一万人の子どもが接種していたが、大部分は既に別の製造会社のワクチンを接種し直した。

 中国メディアによると、同社は狂犬病ワクチンの製造で国内二位という。いずれのワクチンも健康に悪影響はないが、効果は低いとみられる。狂犬病は日本では撲滅されたが、中国では昨年、五百十六人が発症、五百二人が死亡した。

 ネット上では、毒入り粉ミルクなど過去の食品不正事件と結びつけ、罰金が軽すぎるなど当局の対応が生ぬるいとして批判が高まっている。国内で製造されたワクチン全体の安全性について不安の声も出ている。李克強氏は二十二日、「道徳の最低ラインを踏み越えた」と厳しく非難した。

 

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