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【国際】

米に終戦宣言、迫る思惑 北、ミサイル発射場解体

 【北京=城内康伸】米国の北朝鮮分析サイト「38ノース」は二十三日、北朝鮮北西部・東倉里(トンチャンリ)のミサイル基地で解体作業が始まったとの分析を発表した。北朝鮮は、六月の米朝首脳会談での約束を実行に移す姿勢を示すことで、米国に求めている朝鮮戦争(一九五〇〜五三年)の終戦宣言の実現を強く迫る思惑とみられる。今回の措置が非核化交渉進展につながるかは予断を許さない状況だ。

 38ノースによると、ミサイルエンジン試験場「西海(ソヘ)衛星発射場」で、ロケットや弾道ミサイルを組み立てる建造物の解体を進める様子が、衛星画像によって確認された。韓国政府も把握しているという。韓国大統領府高官は「非核化に向かう良い兆し」と評価した。

 しかし、米朝交渉は引き続き難航しそうだ。今月六〜七日に平壌で行われた米朝高官協議について、北朝鮮外務省は、米側が「強盗さながらに非核化要求だけを持ち出し」、終戦宣言の問題を先送りする立場を取ったと批判した。

 米国務省高官が十九日に訪米した韓国議員団に説明したところによると、北朝鮮の金英哲(キムヨンチョル)朝鮮労働党副委員長は米朝高官協議で「体制保証に対する信頼できる措置がまず、必要だ」と強調したという。北朝鮮はこのところ、朝鮮半島の平和体制構築の「第一歩」として終戦宣言の早期実現を米側に重ねて求めている。

 北朝鮮が強調するのは米朝が段階的に相手側要求に沿った措置を取る「行動対行動の原則」だ。ミサイル基地を破壊する見返りとして、終戦宣言の実現をより強く米側に要求するのは必至だ。米CNNテレビは二十三日、関係筋の話として「米国が朝鮮戦争の休戦協定を平和協定に転換することに消極的な場合、北朝鮮は非核化交渉を前に進めないだろう」と報じた。

22日に撮影された北朝鮮・東倉里の「西海衛星発射場」の衛星写真。(1)部分的に解体された弾道ミサイル組み立て用建物(2)クレーンと解体された構造物(3)手つかずの燃料貯蔵施設=エアバス・ディフェンス・アンド・スペース/38ノース提供・共同

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