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【国際】

中国ネット金融の閉鎖相次ぐ 詐欺や破綻警戒、当局が規制強化

 【北京=安藤淳】中国で急成長していたインターネットを介して個人の資金を融通する「ピア・ツー・ピア(P2P)金融」が、金融当局の取り締まり強化などをきっかけに業者の突然の閉鎖や資金凍結が相次いでいる。ピーク時は一兆三千億元(約二十二兆円)規模とされる業界には多くの市民も投資しており影響が広がっている。

 中国では景気の緩やかな減速局面や、米中貿易摩擦による先行きの不透明感から新規貸し出しに慎重な姿勢を強めている。当局はリスクの高いシャドーバンキング(影の銀行)などによる融資を含め、金融不安を引き起こさないよう監督強化を続ける方針だ。

 北京に本社を構える「銀豆網」は十八日、運営の停止をネット上で発表した。四年前に設立された同社は、株主は名門・清華大などが出資した企業グループとうたい、六月末の貸付残高は四十四億元。出資者には年換算13%の高利回りをうたっていた。

 P2P金融業界はネットで取引が完結する利便性で急増。リスクを受け入れれば定期預金の約十倍の高利回りが見込める投資先としても根強い人気があった。

 しかし、相次ぐ詐欺被害や経営破綻を警戒した金融当局は昨年ごろから規制を強化。ピーク時は数千社以上あったとみられる業者が、ネット金融業界を研究する「網貸天眼研究院」の統計によると、六月末には二千社に激減し、六月以降だけで二百社近くで廃業や資金難、幹部逃亡といった問題が発生した。会社前で出資者が抗議したり警察へ通報するケースも相次いでいる。

 投資家保護の枠組みはないが、北京ネット金融業協会は二十三日、会員企業に対し出資者の権利を守り、取り付け騒ぎなどを防ぐ対策を取った上で事業を閉鎖するよう求めた。政府も二十三日に財政出動拡大と金融政策の調整を決定、経済情勢の悪化を防ぐため景気支援を強化する。

 

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