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【国際】

米ロ関係再び悪化か 神経剤事件で新たな制裁

 【ワシントン=石川智規】トランプ米政権は八日、ロシアに対し新たな経済制裁を発動すると発表した。三月に英南部で起きた元ロシア人の情報機関員殺人未遂事件で、神経剤「ノビチョク」を使ったと断定した。トランプ大統領はロシアのプーチン大統領との融和を重視していたが、新制裁を機に関係が再び悪化する可能性がある。

 トランプ氏は七月の米ロ首脳会談で、米大統領選へのロシア介入疑惑に関し、プーチン氏へ融和姿勢を取ったことなどから、与野党を問わず反発が広がっていた。これらの批判をかわすため、新制裁に踏み切ったとみられる。

 新制裁の発動を発表した米国務省のナウアート報道官は声明で、三月の事件について「ロシアは国際法に反し、化学兵器を使用した」と指摘した。新たな制裁は、一九九一年の化学兵器使用禁止に関する法律にもとづき、安全保障に関係する米国の製品や技術の対ロ輸出を禁じる。制裁は米連邦議会への通知を経て、二十二日にも発動される見通し。

 米政府高官によると、今回の制裁は第一弾。今後、ロシアが化学兵器を使用しないと約束しなかったり、事件に関する国連査察に応じない場合は「さらに強い第二段階の制裁を行う」との考えを示した。

 一方で、「われわれはロシアに対して強い姿勢で臨むと同時に、協力できる分野では関係を維持する」とも主張。トランプ氏の意向に沿い、ロシアを一方的に非難することは避けたい姿勢もにじませた。

 英政府は、ノビチョクが旧ソ連で開発されたことなどから、ロシアを強く非難。ロシアは関与を否定したが、米国は英など各国とともにロシア外交官の国外退去措置を取っていた。

◆ロシアは関与否定

 【モスクワ=共同】ロシアのペスコフ大統領報道官は九日、英南部で今年三月に起きた元ロシア情報機関員らへの神経剤襲撃事件にロシア政府が関与したと米国務省が断定し、新たな対ロ制裁を科すと発表したことについて「断固として受け入れられない」と述べ、改めて事件へのロシアの関与を否定した。

 

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