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【国際】

ギリシャ金融支援脱却 融資36兆円 返済・構造改革課題

 【ロンドン=共同】債務危機に陥ったギリシャが二十日、欧州連合(EU)による金融支援の枠組みから脱却した。EUの金融安定網「欧州安定メカニズム(ESM)」が発表した。二〇一〇年から続いてきた支援から“卒業”し、今後は自力再建を進める。一時は財政破綻寸前まで追い込まれ、世界経済を揺るがした債務危機の震源地となったが、危機の終息が公式に宣言された。

 ただ、ギリシャには債務返済の着実な実行や構造改革といった課題も待ち受けている。これまでEUや国際通貨基金(IMF)などが実行した融資額は計約二千八百八十七億ユーロ(約三十六兆円)に上る。

 ESMは声明で、現在のギリシャ経済に関し「再び成長し、予算や貿易の収支は黒字となり、失業率は着実に減少している」と評価した。

 一五年八月からの第三次支援では、ESMから計六百十九億ユーロの融資を受けた。最大八百六十億ユーロの枠を設けていたが、残りの二百四十一億ユーロについてESMは「必要なくなった」とした。

 ギリシャは今後、国債発行などにより自力で必要な資金を調達する一方、巨額債務の返済を着実に進めることを求められる。EUがギリシャの財政の改善や構造改革の進捗(しんちょく)状況を定期的にチェックすることにしている。

 ギリシャは〇九年に財政赤字粉飾が発覚。他の南欧諸国などでも国債利回りが急上昇し、欧州の金融機関の経営に打撃を与えた。ギリシャなど放漫財政国の国債が市場の標的となった債務危機は、通貨ユーロを共有しながら財政状態が各国でばらばらというユーロ圏の弱点も浮き彫りにした。

<ギリシャ金融支援> ギリシャは2009年の政権交代をきっかけに危機的な財政状況が表面化し、欧州連合(EU)などによる資金支援を10年から受けてきた。18年8月20日の支援終了までに、EUや国際通貨基金(IMF)などが融資した額は計約2887億ユーロ(約36兆円)。支援の条件として増税や年金改革などの構造改革が求められている。

 

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