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【国際】

独極右デモ メディア標的 東部都市で傷害・脅迫7件

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 【ベルリン=近藤晶】欧州に流入する難民・移民の排斥を主張するドイツの極右支持者のデモで、取材するメディアへの攻撃が激化している。DPA通信によると、八月下旬からデモが頻発する東部ケムニッツを管轄するザクセン州の内務省は三日、傷害や脅迫など七件の告発があったと明らかにした。メディア側は報道の自由が侵害されるとして強く反発している。

 「うそつきメディア!」。ケムニッツでは一日、デモ隊がメルケル首相の難民受け入れ政策を批判するとともに、メディアに矛先を向けシュプレヒコールを上げた。地元警察によると、デモには反難民・移民を掲げる右派政党「ドイツのための選択肢」や反イスラム団体「西洋のイスラム化に反対する愛国的欧州人」(通称ペギーダ)の支持者ら約八千人が集結した。

 デモの発端は、先月二十六日に起きたドイツ人男性(35)の刺殺事件。地元警察は難民申請中のイラク人(22)とシリア人(23)の男二人を拘束したが、いずれも国外送還されず、他の犯罪歴もあった。翌二十七日には極右支持者のデモ隊と反極右のデモ隊が衝突し二十人が負傷、一日のデモでも十八人の負傷者が出た。

 デモを取材した公共放送ZDFの記者は「デモ隊に取材を試みたが、あまりのヘイト発言に衝撃を受けた」とツイッターに投稿。公共放送ARDのディレクターはDPAに「記者やカメラマンは自身の身を守らねばならなかった」と取材の様子を語った。

 極右支持者のデモでは先月中旬、東部ドレスデンでZDFの記者が、デモに参加した非番の警察官に取材を妨害される事案が発生。六月にもザクセン・アンハルト州で右派勢力の会合を取材した記者がカメラを壊される被害に遭った。メルケル首相が難民を積極的に受け入れると宣言して三年。難民政策を巡る対立が浮き彫りになっている。独記者協会の会長は三日、「メディアに向けられるヘイトがピークに達している」と批判。報道の自由を侵害されているとして「ジャーナリストに対する攻撃をやめるべきだ」と非難した。

 

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