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【国際】

台湾「屈せず」対決姿勢 中国が国際社会締め出し圧力

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 【台北=迫田勝敏、北京=中沢穣】台湾を国際社会から締め出そうとする中国の攻勢が続き、国際社会での台湾の立場が急速に悪化している。台湾の蔡英文(さいえいぶん)政権は「台湾は屈服しない。行動で国際社会に示す」と対決姿勢を鮮明にし、米国をはじめとする国際社会に支持を求めている。

 中国は、「一つの中国」原則を認めない蔡政権の誕生以来、台湾と国交を持つ国への断交攻勢を加速させている。台湾と国交を持つ国は今年だけで三カ国減り、十七カ国となった。中国の習近平(しゅうきんぺい)国家主席は三日、北京で開いた中国アフリカ協力フォーラムの開幕式で、二〇一六年から中国と国交を結んだアフリカ三カ国に言及し、「熱烈な拍手で歓迎する」と述べた。アフリカで台湾と国交を維持するのはエスワティニ(旧スワジランド)のみとなり、アフリカからの台湾排除に王手がかかっている。

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 さらに中国は世界の航空会社に台湾を中国の一部として表記するよう求めるなど第三国や第三者への圧力も強めている。台湾外交部(外務省)が発表する「中国による国際空間阻害事例」は、今年は七月末時点で四十四件にのぼった。蔡政権誕生前の一五年の十三件から激増し、昨年一年間の四十九件を超える勢いだ。

 蔡政権は中国への対決姿勢を強めており、「中国は台湾海峡の平和にとって脅威であるだけでなく、世界情勢を不安定に陥らせる」と国際社会の関与を求めている。九月下旬には友好国を通じて国連総会で窮状を訴える。中でも頼みの綱は米国だ。トランプ政権は三月、高官交流を奨励する台湾旅行法を成立させた。蔡氏が八月に中南米を歴訪した際は米国への立ち寄りを許し、米航空宇宙局(NASA)への訪問も初めて認めた。

 さらに米国務省は七日、台湾と断交した中南米三カ国の大使らを召還すると発表した。米国の裏庭である中南米で中国の影響力が強まるのを警戒したためとみられるが、台湾は米国の措置を歓迎している。台湾は来年度予算案で、「北米国際交流経費」を今年の五割増とするなど米国への期待をにじませる。

 一方で、台湾内部は一枚岩ではない。野党・国民党や統一派メディアは「解決策は『一つの中国』を受け入れることだ」と主張し、十一月の統一地方選挙に向け政権批判を強めている。

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