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【国際】

メルケル政権、再び揺らぐ 情報機関トップ処遇/反難民政党支持2位

 【ベルリン=近藤晶】ドイツで反難民を掲げる右派政党「ドイツのための選択肢」(AfD)が勢いづいている。複数の世論調査で支持率が二位に。連立与党は、情報機関トップの処遇を巡る混乱も影響したとみられ、支持率を落とした。難民政策を巡る対立に続き、再びメルケル政権が揺らいでいる。

 公共放送ARDが二十一日に公表した世論調査結果によると、AfDの支持率は前回(六日公表)から2ポイント増え18%となり、連立与党の一角を占める社会民主党の17%を抜いた。メルケル首相率いるキリスト教民主・社会同盟は1ポイント下げ28%。首位は維持したものの、ARDの調査開始以来、最低となった。

 世論調査会社INSAの調査でも、十九日時点でAfDが0・5ポイント差ながら社民党を上回っている。

 連立与党内の対立の火種は、極右寄りの言動が問題視された国内情報機関、連邦憲法擁護庁のマーセン長官の処遇だ。社民党のナーレス党首が辞任を求めたのに対し、擁護庁を所管するゼーホーファー内相は一貫して留任を支持。与党三党首は十八日、解任で合意したものの、給与も増える内務次官に「昇格」させる人事が強い反発を招いた。

 社民党からは連立にとどまることを疑問視する声も噴出。党内の突き上げを受け、ナーレス氏は与党三党首による再会談を要請。メルケル氏は二十一日、「私たちは再検討することに同意した。それが正しいし必要なことだ」と述べ、三党首でマーセン氏の処遇を見直す方針を明らかにした。

 ただ来月十四日には、連立を支えるキリスト教社会同盟(CSU)の地元、南部バイエルン州で州議会選があり、AfDが同州議会で初めて議席を獲得する見通し。CSU党首を務めるゼーホーファー氏は譲歩しづらい状況にある。

 マーセン氏を巡る問題が長期化すれば、メルケル氏の求心力低下は避けられない情勢だ。

<ドイツのための選択肢(AfD)> ギリシャの経済危機を巡り欧州連合(EU)が他国救済に多額の資金を出すことに反発し、2013年に結党した新興右派政党。反難民・反EUを掲げ、欧州で広がるポピュリズム(大衆迎合主義)政党の一つ。昨年9月の連邦議会選で初めて国政に議席を獲得し、709議席中92議席を占める最大野党。

 

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