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【国際】

エチオピア、初の女性大統領 閣僚でも半数登用

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 【ロンドン=沢田千秋】アフリカ東部のエチオピアで二十五日、初の女性大統領が誕生した。同国では今月、閣僚の半数に女性が任命されたばかり。政治の世界では、女性の進出を阻む見えない障壁として「ガラスの天井」という表現が使われてきたが、世界的にも閣僚の中の女性の割合は高まっている。

 英BBC放送によると、エチオピア議会で選任されたゼウデ大統領(68)は、駐セネガル大使やアフリカ連合国連代表などを歴任した外交官。宣誓式で「エチオピアの男女同権の実現に努める」と誓った。任期は六年。現在、アフリカで唯一の女性国家元首となる。

 エチオピアのアビー首相は十六日、「女性の方が汚職が少なく、平和と安定の回復に寄与する」として、閣僚二十人中、国防相を含む半数に女性を任命していた。同国では政治の実権は首相にあり、大統領の職務は儀礼的な役割にとどまるが、社会的な意義は大きい。

 外務省や国際機関、各国政府のウェブサイトなどによると、世界ではエチオピアの他に、国家元首の女性は英国のエリザベス女王ら計十人がいる。

◆進む女性の政治進出

 今、「ガラスの天井」とは対照的な言葉が使われ始めている。「コンクリートの床」。前進する女性が地を踏み固めて、民主主義政治の在り方を示すという意味だ。

 昨年の国連女性機関(UNW)の調べでは、閣僚の女性割合の世界平均は18・3%。日本はわずか5%だが、北欧はスウェーデンの54%を筆頭に37〜47%と高い。スペインは十七人中十一人が女性で60%超の割合。カナダや中南米のコスタリカ、コロンビアも半数が女性で、カナダのトルドー首相は女性登用の理由を「二〇一五年なのだから」と答えて話題になった。

 国会議員全体の女性割合をみると、世界一は内戦から復興し汚職対策に力を入れるアフリカ東部ルワンダで約60%に達する。UNWによると、地域別では北欧が41・7%で最多。アジアは19・4%で、日本は衆参両院のウェブサイトによると13・7%にとどまった。

 識者で作るニュースサイト「カンバセーション」(ロンドン)は「ある内閣が女性の登用を増やした場合、多くは有権者に好意的に受け入れられ、その後の内閣にも女性閣僚が増える傾向にある。私たちはこれを『コンクリートの床』と呼ぶ」と指摘。「コンクリートの床は、女性の活躍の場をつくり出すと同時に、民主的な政治が行われているか、人々が判断する目に見える基準になる。世界人口の半分は女性。今後一層、民主的な政府は女性登用に取り組むだろう」としている。

 

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