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【国際】

米中間選挙 内政運営に民主の壁 下院過半数で弾劾発議権

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 【ワシントン=石川智規】六日の米中間選挙で、共和党が下院で敗北したことにより、議会は上院と下院で多数派が異なる「ねじれ議会」となる。来年一月の新議会では、民主党は下院でトランプ大統領の弾劾を発議することができるほか、共和党が提出する予算案や法案の成立を阻むことが可能になった。トランプ氏は厳しい政権運営を迫られ、「決められない政治」が続きそうだ。

 「民主党は下院で透明性と公開性を高めていく。すべての働く米国人のために、ワシントンの汚職を一掃する」。民主党下院トップのペロシ院内総務は六日夜、こう宣言した。

 ペロシ氏らの念頭にあるのは、二〇一六年大統領選へのロシアの干渉疑惑とトランプ陣営の関わりを巡る「ロシア疑惑」の解明だ。

 下院は大統領の弾劾を発議する権限を持つため、民主党が弾劾に動く可能性がある。実際に弾劾が発議されても、上院で三分の二以上の賛成が得られなければ大統領を罷免できないが、議会による疑惑の追及は激しくなる。民主党は、議会の調査権限を使ってロシア疑惑に関する特別調査委員会を設置し、関係者を次々と招致することも視野に入れる。

 米メディアによると、民主党はトランプ氏の脱税疑惑や長男ジュニア氏ら一族が経営するビジネスとロシアとの関わりなど百件以上の調査を要求してきたが、上下両院で多数を握る共和党に否決されてきた。下院での調査が進み、トランプ氏への一連の疑惑解明を求める世論が強まれば、モラー特別検察官が進める疑惑捜査にも弾みがつき、ロシア疑惑を抱えるトランプ氏に大きな痛手となる。

 共和党側が提出する予算案や法案も、今後は下院で否決されやすくなる。トランプ氏が米国第一主義の公約に掲げる国境沿いの壁建設を巡る費用も思い通りに工面できなくなる。

 オバマ前大統領は二〇〇九年の就任当初、上下両院とも民主党が多数派だったため、大型景気刺激策や医療保険制度改革(オバマケア)などを実行できた。しかし、一〇年の中間選挙で共和党に下院を奪われると、提出された法案が議会を通らない状態が続いた。

 トランプ氏も今後、当時のオバマ政権と同様、内政上の推進力を失う可能性が大きい。

 

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