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【国際】

ミャンマー「一帯一路」事業縮小 港湾開発、中国が譲歩

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 【バンコク=北川成史】中国の巨大経済圏構想「一帯一路」の一環で計画されているミャンマー西部ラカイン州チャウピューの深海港開発について、同国政府と中国の国有企業「中国中信集団」(CITIC)などは八日、事業規模の縮小で合意した。債務返済を懸念するミャンマー側に中国側が譲歩した格好で、過剰投資の恐れを抱える他国の事業進展に影響する可能性がある。

 チャウピューはインド洋沿岸の町。中国にとっては南部の雲南省昆明までつながるパイプラインの設置場所で、南シナ海を通らずに、中東からの原油や天然ガスを送る重要拠点になっている。

 CITICなどの企業連合はテイン・セイン前政権時代の二〇一五年、深海港を含む経済特区の開発権を取得。当初の開発計画は全体で七十二億ドル(約八千億円)、第一期分を十六億ドルとしていた。

 だが、一六年に成立したアウン・サン・スー・チー国家顧問兼外相が率いる国民民主連盟(NLD)政権は規模の圧縮を交渉。今回、中国側の出資比率を85%から70%に下げ、ミャンマー側の比率を30%とした。第一期分は建設する埠頭(ふとう)数を減らし、開発費を十三億ドルに削減した。

 地元アナリストのヤン・ミョー・テイン氏は「チャウピューの開発はミャンマーと国民の利益のためでなければならない。中国の投資が拡大する中、開発計画の透明性が求められる」と指摘する。

 一帯一路を巡っては、債務を返済できなくなったスリランカが、ハンバントタ港湾を中国企業に九十九年間譲渡した事例などを受け、国際社会で警戒感が広がっている。

 マレーシアでは五月に再登板したマハティール首相が、中国企業による鉄道建設計画の中止を決定した。パキスタンでも八月に発足したカーン政権が、鉄道事業を巡る中国の融資削減を表明。九月の大統領選で親中国のヤミーン大統領が敗北したモルディブでも、中国支援のインフラ事業見直しを検討している。

 

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