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【国際】

米、INF条約破棄 最後通告 ロ、違反否定し対抗示唆

 【ワシントン=後藤孝好、モスクワ=栗田晃】ポンペオ米国務長官は四日、トランプ米大統領が破棄する方針を示した中距離核戦力(INF)廃棄条約について「ロシアが六十日以内に完全かつ検証可能な形で再び条約を順守しなければ、米国は義務の履行を停止する」と最後通告した。

 ポンペオ氏はブリュッセルで開かれた北大西洋条約機構(NATO)の外相理事会後の記者会見で、ロシアは二〇〇〇年代半ばからミサイル開発を進めていると指摘。地上発射型巡航ミサイル「9M729」などの配備は欧州、米国の脅威とした上で「米国が条約にとどまり、違反するロシアへの対応力を制限されるのはおかしい」と批判した。

 米国は一三年以降、「少なくとも三十回」(ポンペオ氏)は条約違反を問題提起したが、ロシア側が応じなかったという。米側には中国やイラン、北朝鮮などが条約に縛られずに「自由に中距離ミサイルを製造できる」との懸念もある。

 トランプ氏は三日のツイッターで「ロシアのプーチン大統領と中国の習近平国家主席との間で、制御が利かなくなっている軍拡競争を止める協議をいずれ始めるだろう」と投稿。INF条約に代わる中ロとの軍備管理交渉に意欲を示した。

 だが、ポンペオ氏によると、米国はこれまで、中国を含む多くの国がINF条約に加わるよう三回提案したが失敗した。

 一方、ロシアは米側が条約違反と指摘する「9M729」について、「射程は五百キロ以下で違反ではない」と主張している。プーチン大統領も五日、ロシアの記者団に「米国はまず条約破棄を表明してから、根拠を探し始めた。何の証拠も示していない」と反論した。

 プーチン氏は「条約の崩壊には反対しているが、もしそうなれば、適切に対応する」と、米側が欧州などに中距離ミサイルを配備した場合、対抗措置をとることを示唆。一方で、「(米ロが条約で規制された中距離ミサイルを)十カ国ほどが製造している。状況は変わった」とも指摘した。

 

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