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【国際】

独、与党党首に首相側近 メルケル路線を継続

 【ベルリン=近藤晶】ドイツの与党キリスト教民主同盟(CDU)は七日、北部ハンブルクで党大会を開き、党首退任を表明したメルケル首相の後継党首に、メルケル氏側近のアンネグレート・クランプカレンバウアー幹事長(56)を選出した。メルケル氏は二〇二一年の任期満了まで首相を続投する方針を示しており、メルケル氏の中道路線が継続することになる。

 党首選は党の州支部などから選ばれた代表人九百九十九人が投票。決選投票に持ち込まれ、クランプカレンバウアー氏が五百十七票を獲得した。メルケル氏に批判的な元党幹部のフリードリヒ・メルツ氏(63)は四百八十二票だった。

 「私たちは保守やリベラルのCDUではなく、ただ一つのCDUだ」。クランプカレンバウアー氏は七日、党首選の演説で党内融和を強調した。新党首は、メルケル氏の路線に批判的な保守派との融和を図りながら、支持率が低迷する党の立て直しが急務となる。

 クランプカレンバウアー氏は西部ザールラント州首相を務めていた今年二月、メルケル氏から幹事長に抜てきされた。「ミニメルケル」とも呼ばれ「後継者」と評されてきた。保守派のメルツ氏は二〇〇二年、メルケル氏に連邦議会(下院)議員団長の座を追われ、〇九年に政界を引退した因縁のライバル。党首選は「親メルケルの側近」と「反メルケルの政敵」という構図となった。

 親メルケル派が党首の座を射止めたことで従来の体制が維持されるとみられ、ミュンヘン工科大のウルスター教授(政治学)は「メルケル政権が首相の任期満了まで続く可能性がある」と予想する。連立与党では、難民政策でメルケル氏と激しく対立した姉妹政党キリスト教社会同盟(CSU)のゼーホーファー党首も一月に党首を退くとしており、政権の安定化が期待される。

 ただ、党の刷新という面ではアピール不足は否めない。CDUの政党支持率は30%以下に低迷。寛容な難民政策への根強い批判や、三月の政権発足以来続いた連立与党内の対立や混乱が支持離れを招いた。来年は五月に欧州連合(EU)議会選、秋に旧東独三州で州議会選を控えており、党首としての手腕が試される。

<アンネグレート・クランプカレンバウアー氏> 1962年8月9日、西部ザールラント州フェルクリンゲン生まれ。81年キリスト教民主同盟(CDU)入党。トリアー大などで法学と政治学を学ぶ。98年、同州ピュットリンゲンの党支部長に就き連邦議会(下院)議員。2004年同州内相。07〜11年同州の教育相や労働相。11年州首相。18年2月、CDU幹事長就任。 (共同)

 

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