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【国際】

米、EU代表部を格下げ 通知もせず 通商問題の不満原因か

 【パリ=竹田佳彦】米国のトランプ政権が昨年、首都ワシントンにある欧州連合(EU)の大使館にあたるEU代表部の地位を、各国大使館級から通常の国際機関の代表部並みに格下げし、通知もしていなかったことが分かった。EUとの通商問題の不満が原因とみられ、今後の交渉に影を落とす懸念がある。EU関係者が八日、明らかにした。

 欧州委の外交担当報道官は記者会見で「米国内で方針転換があったと理解している。影響を米当局者と協議している」と述べた。米政府系放送局ボイス・オブ・アメリカ(VOA)は「米政権に対するEUのアクセスに、影響を及ぼす可能性がある」と指摘した。

 独メディアによると、格下げは昨年十月から十一月ごろ。十二月五日にあったジョージ・ブッシュ米元大統領の国葬で、EU側が異変に気付いた。各国の駐米大使は、外交儀礼にのっとり就任時期に準じる順番で弔意を示す。二〇一四年に就任したEU大使は百五十人中二十〜三十番目のはずだったが、呼ばれたのは最後だった。EU側の問い合わせに、米国務省の担当者は「通知を忘れていた」と回答したという。

 通常、外交儀礼等の変更は政権交代から数カ月以内にあるとされる。EU外交官はVOAに「トランプ政権の反EUの姿勢と軌を一にする変更だ」と述べた。

 EU外交部は一六年九月、オバマ前米政権が大使館並みの地位に格上げした。トランプ氏は前政権の方針を相次いで覆しており、外交関係シンクタンク、欧州外交評議会のカール・ビルト共同議長はツイッターで「感傷的で通俗的な政治劇だ」と批判した。

 

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