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【国際】

北方領土 ロシア強硬、早くも暗雲 外相会談、共同会見なし

14日、モスクワで、ロシアのラブロフ外相(左手前)との協議に臨む河野外相(右手前)=ロイター・共同

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 【モスクワ=栗田晃】日ロ平和条約交渉の新たな枠組みとして初めて行われた日ロ外相会談。ラブロフ外相が日本側に北方領土の名称も含めて、厳しく詰め寄ったことが明らかになる一方、河野太郎外相は具体的な会談の中身を一切説明できなかった。ロシアが主導権を握った交渉の厳しい実態が改めて浮き彫りになった。 =<1>面参照

 河野氏は冒頭、「実りある歴史的な年になるよう、共同作業を進めたい」と呼び掛けた。だが日本側の意気込みとは裏腹に、ロシア側は会談前から、激しい揺さぶりをかけてきた。

 会談後、共同会見はなく、それぞれが単独で会見。先に会見したラブロフ氏は歴史認識の問題や日米同盟がロシアの安全保障に与える懸念などについて、次々と明言した。

 北方領土がロシア領であることを受け入れるよう迫ったことに対し、「日本は反論しなかった」とさえ述べた。

 ロシア側の揺さぶりによって日本側はますます発言に慎重になった。河野氏や日本外務省は会談後、「日本の立場は明確に伝えた」と述べるのが精いっぱいだった。

 ロシア外務省は九日、安倍晋三首相が年頭記者会見などで、北方領土の帰属が「日本に変わることを(ロシア住民に)理解してもらう」とした発言など、領土返還を前提にした日本側の情報発信に対し、不快感を表明した。

 ロシアの最近の世論調査では、七割以上がいかなる領土の引き渡しにも反対と回答。北方領土をめぐる日本での報道はロシアでも詳しく伝えられており、ロシア側の強硬姿勢には交渉を優位に進める狙いと同時に、世論の動向にも神経質になっていることが背景にあるとみられる。

 

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