東京新聞
中川鋭之助賞

■平成12年度 受賞者インタビュー

志賀三佐枝さん
『新たな作品に挑戦したい』
 「これまでは自分のやってきたことに対して自己満足しているだけだったのに、今回は他からの評価である賞を頂き、さらにしっかりやっていこうという気が起きました」

 優れた新進舞踊家に贈られる平成12年の「中川鋭之助賞」(東京新聞制定)に決まったバレリーナ志賀三佐枝は、こう言って目を細めた。

 幼稚園のころは一人で列車に乗って山口から広島のバレエ研究所へ通い、どうしても橘バレエ学校で勉強したくて中学2年生の時、単身上京した頑張り屋。

 「プロのダンサーになろうと決心したのは高校進学の時。バレエと両立できる学校を選びました。担任の先生が理解があり、今でも感謝しています」

 初めて主役に選ばれた「くるみ割り人形」の舞台を前にひざを脱きゅうして3カ月けいこを休み、悔やむ毎日を過ごしたが、その経験が性格を前向き思考に変えるきっかけになったという。

 所属する牧阿佐美バレエ団は豊富な人材に定評がある。「激しい競争はいい刺激になります。後輩も頑張っているので、私も滞らずに踏んばっていかなくては」

 一番の希望は、「ライモンダ」全幕の主役を踊ること。「与えられた役をどう表現して舞台に乗せるかを考えるのは楽しい。まだ踊っていない作品にもどんどん挑戦したい」と抱負を語っていた。

(2000年3月22日・東京新聞)

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