東京新聞
中川鋭之助賞

■平成20年度 受賞者インタビュー

齊藤 拓(さいとう たく)さん
バレエは肌で感じてもらえる
平山素子さん

 「先が見えないからこそ、やめられない」とバレエの魅力を語る。両親はスタジオを主宰。幼いころからバレエに触れて育つが、一筋だったわけではない。「自動車整備士にもなりたかった」という一面も。きっかけは高校一年のときにジゼル全幕の主役を務め、「舞台で演じる責任感を知った」こと。その後も悩み続け、卒業のときにプロになる決断をした。

 一人でも多くの人にバレエの魅力を知ってもらうことが夢。スケジュールの合間を縫って、ボランティア公演や学校公演などを行っている。リピーターの中には障害者の方もおり「見えなくても、聞こえなくても、バレエは肌で感じてもらえる」とうれしそうに話す。

 今回の受賞について「自信も得たが、初心に戻るきっかけにしたい」と語る。両親に受賞を報告したときに「めったに褒めない父が喜んでくれたのがうれしかった」と笑顔を見せた。振り付けにも意欲を持つが「準備はしている。だが、今は若いうちにしかできないことに専念します」とあくまでも自分の道を見据えている。趣味はドライブ。都内在住。三十一歳。 (大柳勝)

(2008年4月15日・東京新聞)

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