東京新聞
中川鋭之助賞

■平成23年度 受賞者インタビュー

バレエダンサー 福岡雄大さん
表現力をつけ存在感あるダンサー目指す
福岡雄大さん

 「名だたる諸先輩が受賞された素晴らしい賞をいただき光栄です」

 数々のコンクールで上位入賞、ジュニアのころから注目された。二〇〇三年には文化庁の研修員としてスイスのバレエ団に入り、研鑽(けんさん)。その四年間を「苦しかった」と振り返る。

 「入団してすぐ、役を降ろされ、何が何だか分からなくなった。子どものころから師事していた先生には日ごろから、うぬぼれないように『コンクールの賞の喜びはその日限り』と戒められていましたが…」

 葛藤の日々が半年ほど続き、自分を磨くため、近くのバレエ学校にも通い、レッスンした。役もポツポツ付いてきたが、周りは高いレベルの競争相手。常に「直前降板」の緊張もあり、補習レッスンは帰国まで続いたという。

 海外で、厳しい競争世界と向き合った体験は大きな糧となった。一月、新国立劇場バレエ団のソリストで踊った「ラ・バヤデール」のスケールの大きいソロル役が絶賛された。

 ただ「ソロルを踊った時にも感じましたが、さらに表現力をつけて存在感のあるダンサーを目指します」と控えめだ。大阪市出身、二十七歳。(山岸靖昌)

(2011年2月23日・東京新聞)

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