東京新聞
中川鋭之助賞

■平成26年度 受賞者インタビュー

バレエダンサー 米沢唯さん
米沢唯さん

 新国立劇場バレエ団(東京都渋谷区)に所属し、「白鳥の湖」「くるみ割り人形」「ジゼル」などで主役を務めるが、「不器用で振り付けの覚えも悪く、懸命に努力して踊っています」と謙遜する。

 東京から名古屋市に転居後、3歳でバレエを始めた。愛知淑徳高校1年の時にローザンヌ国際バレエコンクールの最終審査に残るなど、数々の国内外コンクールで入賞。19歳で米サンノゼ・バレエ団へ。主役に起用されるが米国滞在中は「英語もままならない。一人暮らしも初めて。4年間苦しみ抜きました」。

 バレエに集中するあまり電気、ガス料金の振り込みが滞り止まったことも。適正な食事の量や睡眠時間まで分からなくなった。「バレエと生活を両立しないとプロではない。心身ともにアンバランスだった」と振り返る。

 2010年に失意の帰国。一度はプロで続けるのを諦めたが、不合格ならバレエは趣味にと、新国立劇場のオーディションを受け見事ソリストとして採用された。抜きんでたテクニックが持ち味。「満席の観客が、すっと舞台に集中する瞬間をつくるのがダンサーの力。そういう空間で踊っていたい」 (村田朗麻)

(2014年3月18日・東京新聞)

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