東京新聞
中川鋭之助賞

■平成9年度 受賞者インタビュー

酒井はなさん
喜び素直に
 「吉田都さん、下村由理恵さんという大先輩に続いての受賞なのですごくうれしい。光栄です」

 第3回中川鋭之助賞を受けた酒井はなは、素直に喜びを表した。牧阿佐美バレエ団公演の舞台を初めて踏んでから8年。まだ22歳。文字通り若手のホープだ。父親の勤務の関係で米国シアトル市に生まれ、1歳で帰国。母親がバレエをやったことがあり、女の子が生まれたらぜひバレエをという希望で5歳からバレエを始めた。

 まず、畑佐俊明、次いで牧阿佐美、三谷恭三の指導を受け、昭和63年からはバレエ界の登竜門といわれる青山バレエフェスティバルに3回、平成2年には日本のスターが集まる日本バレエフェスティバルにも出演。

 「挫折なんてありませんでした」というようにトントン拍子にスターへの道を登りつめている。そして昨年、牧阿佐美バレエ団40周年の記念の年に「ラ・フィユ・マル・ガルデ」「白鳥の湖」「ドン・キホーテ」に主演、まったく違った役柄を見事に踊り分けた。

 「音楽をよく聴き、ストーリーを理解して自分がその役になり切ることですね」

 小さいときからのあこがれのバレリーナに森下洋子がいる。10月の新国立劇場開場記念公演「眠れる森の美女」では、その森下洋子や吉田都とオーロラ姫を競演する。「プレッシャーはあるけれど、舞台に出るたびに上達して期待を裏切らないようにします」と日本のプリマバレリーナとしての抱負を語った。

(1997年5月14日・東京新聞)

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