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=東京新聞の記事= 第3日 8月26日

総合| |栃木| |山梨

■ 総 合 ■

石塚ク初出場で初優勝

優勝を決め、ナインに胴上げされる新里智主将

 24〜26日に府中市民球場などで行われた東京新聞カップ・第30回関東学童軟式野球大会(関東軟式野球連盟連合会、東京中日スポーツ・東京新聞主催)は栃木代表・石塚クラブの初出場・初優勝で幕を閉じた。

 決勝で戦った石塚、山梨代表・加納岩はともにそれぞれの県の第2代表としての出場。どちらもこの大会で多くを得て、熱かった3日間の戦いに終止符を打った。

 ▽決勝

石塚クラ 5−3 加 納 岩

 加納岩の最後の打者を内野ゴロにしとめると、三塁側の石塚応援席から歓声に続き、三三七拍子がわき起こった。マウンドに駆けよる石塚ナイン。試合終了のあいさつを終え、ベンチに戻ると、笑顔の選手たちがやおら、ジャンケンを始めた。「表彰式で誰が何を受け取るか、決めてたんです」。チームのムードメーカーでもある新里智希主将がそう言って、笑った。

■下位打線も得点

 2回表、安打で出塁した新井勢也君が盗塁とバント、内野ゴロで生還して先制した石塚は、さらに神山巧君の適時三塁打と新里智主将の適時打で、この回3点。4回に河田真吾君の本塁打、6回に新井君の三塁打と影山龍也君の適時打で1点ずつを加え、加納岩の反撃を封じ込んだ。

 主砲の4番・酒井亮太君は準々決勝から決勝まで不調に終わった。それでも、「誰かがダメなら、別の誰かがカバーしてくれた」と宮崎芳明監督が振り返るとおり、打順に関係なく単打、長打が飛び出し、着実に得点を重ねた。酒井君も「ボクは打てなかったけど、チームはすごく調子が良かったから」とプラス思考だ。

 底抜けに明るい選手たちには、緊張も気負いもなかった。宮崎監督は「1回戦の途中までですかね。そこまではガチガチでしたが、一度波に乗ると、頼もしいほどリラックスしてくれた。だからこそ、勝てたんだろうなと思います」と話した。

■継投で戦い抜く

 チームでもっとも長身の新井君が151センチ。大柄な選手はいないが、パワフルな打線と、新里主将、影山君、塩島幹樹君の継投で戦い抜いた。「とにかく元気と、全力疾走。石塚の野球ができたということなんでしょうね」と宮崎監督が話す。練習は毎日、暗くなるまで。「練習がなくても、みんなで集まってやってるほど野球好きな子たち。自分たちでやらせておくのはケガなど心配だから、練習になっちゃうんですよね」

 準決勝と決勝で2戦連続本塁打を放った河田君は「“楽しくやろう”ってみんなで話して、そのとおりにできた。優勝できると思ってました!」と笑顔で話す。新里智主将は「毎日、監督やコーチが(バッティング練習で)投げてくれた。みんなよく打てるようになったから、勝てたんだと思います」。チームカラーである黄色地に『祝・関東大会出場・県大会準優勝』とプリントされたタオルを首から下げたお父さんのひとりが、「これ、きょうもらったんだけど…すぐに作り直さないと、ですね」と笑い、はしゃぐ選手たちを見守っていた。

■加納岩強さ見せたが及ばず

 胸を張れる準優勝。しかし、試合終了後の加納岩ベンチは沈黙に包まれ、ナインの嗚咽だけが響いた。「泣いてごまかすんじゃない!」。雨宮茂春監督の厳しい声が飛ぶ。

 10残塁。準決勝までは走者がたまると面白いように適時打が飛び出したが、この日は一転、あと一本に泣いた。「加納岩の野球ができたかと言えば、できたとは言えません。不完全燃焼ですよね」。悔いの残る敗戦−。雨宮監督は「ごまかす」の意味をそう説明した。

 準決勝後に雨宮監督が語った「速球は得意なんですよ」という言葉を考えれば、展開も向かなかった。石塚の3投手は全員が軟投タイプ。打線はタイミングを取るのに苦労した。それでもこつこつと繋ぎ、何度も得点圏に走者を進めた。「勝てない展開ではなかっただけに、悔しいですよね」(雨宮監督)。

 準決勝で好投も、この日は「追い込んでから打たれてしまって…」と話す佐藤裕士投手はガマンの投球で打線の援護を待ったが、最後は力尽きて菊池優太主将の救援を仰いだ。準決勝でコールドを決める一打を放った石原隆平捕手も、この日は満塁の好機に不発。「力が出せなかった」と話し、「最後は一本、打ちたかったな…」と小さくつぶやいた。反撃の本塁打を放った佐藤類君は「バッティングが段々良くなって来てたんだけど…。ねばりが足りなかった」と決勝を振り返った。

■豊富な練習で堅守

 それでも、石塚・宮崎監督をして「うちよりも練習をしているチームを初めて見た」と言わしめた豊富な練習量は、要所の守備に表れた。初回のピンチにスクイズを本塁補殺。中盤以降も、崩れておかしくない展開で、きっちりと守って投手を支えた。「場面場面では、いい試合ができたと思います」と雨宮監督。悔しい銀メダルとなったが、大会では攻守でレベルの高い「加納岩野球」を十分に印象づけ、グラウンドを後にした。

(2007年8月28日・東京中日スポーツ)


石塚ク(栃木)初V

石塚クラブ−加納岩優勝を決め、マウンドで抱き合って喜ぶ石塚クラブナイン=26日、府中市民球場で

 学童野球の関東一を決める「東京新聞カップ・第三十回関東学童軟式野球大会」(関東軟式野球連盟連合会、東京新聞・東京中日スポーツ主催)の決勝戦が二十六日、東京都府中市の府中市民球場で行われ、栃木県代表・石塚クラブが5−3で山梨県代表・加納岩を破り、初優勝した。関東一都六県に山梨県を加えた八都県の代表十六チームによる三日間の熱戦は幕を閉じた。

 石塚クラブは二回、神山巧選手(五年)の三塁打などで3点を挙げ試合をリード。その後も2点を追加した。守りではランナーを出しながらも投手三人の継投で要所を締めた。加納岩は足を絡めた攻撃でじわじわと追い上げたが、あと一歩及ばなかった。

 石塚クラブの宮崎芳明監督は「チャンスに適時打が出て自分たちらしい野球ができた」、新里智希主将は「全員野球で優勝できた」と感激を語った。

(2007年8月27日・東京新聞)

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■ 栃 木 ■

石塚クラブ 『全員野球』で栄冠

優勝旗を先頭に行進する石塚クラブナイン=東京・府中市民球場で

 二十六日に東京都府中市の府中市民球場で行われた「東京新聞カップ・第三十回関東学童軟式野球大会」(関東軟式野球連盟連合会、東京新聞・東京中日スポーツ主催)の決勝戦。山梨県代表の加納岩を破り、関東一の座に輝いた石塚クラブ(佐野市)は、県勢として二〇〇四年の桜学童(宇都宮市)以来、3年ぶり7度目の優勝だった。小柄な選手が多く派手さはないが、皆が同じ小学校に通い、団結力の良さが持ち味だ。「全員野球」でつかみ取った栄冠。優勝の瞬間、グラウンドやベンチ、スタンドで選手や保護者らは抱き合って喜びを爆発させた。 (横井武昭)

■効率よく加点 ピンチしのぐ

 石塚は二回、先頭の新井選手が左前打で出塁。盗塁と犠打で三進し、内野ゴロの間に本塁を踏み先制。さらに神山巧選手、新里智選手の連打で2点を挙げ、試合を有利に進めた。四回には河田選手が中越え打で一気に本塁まで走り、相手捕手の落球で1点。六回にも三塁打で出た新井選手を影山選手が適時打で返し、貴重な追加点を挙げた。守っても影山、塩島、新里智の3投手の継投で、再三のピンチを最少失点でしのいだ。特に六回無死満塁を無得点に抑えたのが大きかった。

■マッサージで選手を癒やし

 石塚クラブ・新井勢也選手の父康則さん(39)=写真=は視覚障害のため選手の表情がよく見えないが、周囲に試合の状況を聞きながら、熱い声援を送った。自身も二十八年前、第二回関東大会に栃木県代表で出場し、三位に入賞。それを上回る結果に、「言うことはありません、最高です」と声を弾ませた。

 十年ほど前、仕事のストレスなどがもとで視覚障害となった。「医者に『現代の医学では治らない』と言われた時には、生きていく気力がなくなりました」と振り返る。しかし、すぐに「家族のために」と気持ちを切り替え、学校でマッサージを学び、自宅で治療院を開業した。

 「マッサージを学んだおかげで、子供やその友達を癒やすこともできるようになりました」。石塚クラブのメンバーは、練習や試合が終わると康則さんに体をほぐしてもらい、息抜きをする。決勝進出を決めた二十五日もマッサージをしたが、「投手の塩島君は、連投で背中がずいぶん張っていましたね」と、選手の体調を気遣いながらスタンドで声を張り上げた。

 「今日は、いつも以上に心を込めて疲れを取ってあげますよ。みんな息子みたいなものですから」。がらがらにかれた声が、その喜びを物語っていた。

■監督・主将の談話

 石塚クラブ・宮崎芳明監督 大会を通じて選手一人一人がよく成長した。決勝でも足で広げた好機にうまくタイムリーが出て、石塚らしい野球ができた。優勝の瞬間、これまで厳しい練習についてきてくれた皆の姿を思い出し、涙が出た。

 同・新里智希主将 元気よく声をかけあって皆で優勝できて、言葉にならないくらいうれしい。最後まで仲間と野球ができて本当に楽しかった。

(2007年8月27日・東京新聞栃木版)

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■ 山 梨 ■

 東京新聞カップ・第30回関東学童軟式野球大会(関東軟式野球連盟連合会、東京中日スポーツ・東京新聞主催)の決勝が26日、府中市民球場(東京都府中市)で行われ、栃木代表の石塚クラブが山梨代表・加納岩を破り“関東一”に輝いた。

 試合は両チームとも堅守の目立つ締まった展開となったが、好機に長打の出た石塚がリードを守りきり、大会初出場で初優勝を果たした。栃木代表は第27回大会の桜学童以来、3年ぶり7度目の大会制覇。試合後は石塚に優勝旗と東京新聞カップ、加納岩に準優勝トロフィーが贈られたほか、両チームナインに盾が手渡された。

(2007年8月27日・東京中日スポーツ)

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