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【東京都知事杯争奪】

東村山が都大会2冠 【みんなのスポーツスペシャル】

2009年8月4日

試合終了後、マウンド近くで優勝の歓喜にわく東村山ドリームの選手たち

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 都知事杯争奪・第32回東京都学童軟式野球大会(都軟式野球連盟、東京中日スポーツ・東京新聞主催)は1日、八王子市の上柚木球場で準決勝と決勝が行われ、決勝では東村山ドリーム(東村山)が全日本学童東京大会覇者の都営ヤング(葛飾)を下し、大会初優勝を果たした。3位には国立クラブA(国立)と多西ヤングライオンズA(あきる野)。準決勝はいずれも1点差の決着と、上位は差のない結果となった。

◆この勢い関東でも

東村山ナインの胸には金メダルが輝いた

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 マウンドの周りに集まった東村山ナインが、円陣から帽子を高く放り上げた。野瀬祥一郎主将が人さし指を空に向かって突き上げ、大声を上げる。「やったー!」

 都新人戦との2冠への道のりは、思った以上に険しかった。2回戦・少年タイガース(武蔵野)戦、3回戦・桐ケ丘キラーズ(北)戦はいずれも逆転勝ち。準決勝では国立クラブに逆転を許し、終盤に同点に追き、特別延長の末に勝利を収めた。「(目標にされる立場で)プレッシャーもあったと思う。よく頑張ってくれました。ふたつめの勲章ですね」。東村山・肥沼義明監督がホッと息をついた。

決勝4回、川村文彦君の適時打で3点目のホームを踏む森川匠君

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 準決勝まで、野瀬主将と森川匠君の継投で勝ち進んできた東村山が、決勝の先発マウンドに送ったのは軟投の大久保陽君。コントロールよく決まる緩いボールに、都営打線は内外野へフライの山を築いた。「野瀬と森川は連投だったので、大久保で行けるところまで、と思ったんですが、うまくはまりましたね」と肥沼監督。気づけば都営打線を3安打に抑える完投劇だ。久々の登板だったという大久保君は、「緊張はなかったです」と笑顔を見せた。打線の中心、3番・オコエ瑠偉捕手は「あまり調子良くはなかったです。力んで、内野フライが多くて」と頭をかいたが、ここぞの場面で力を発揮し、準決勝では同点の適時打、決勝では先制のホームを踏んだ。決勝は4回に4番・野瀬主将の本塁打、川村文彦君の適時三塁打などで2点を加え、ほぼ勝負を決めた。野瀬主将は「ホームランもうれしいけど、やっぱり勝てたことが一番うれしい!」。

 「チームのまとまりという点で、新人戦から成長してくれたと思います」と肥沼監督。「ピンチでは、下級生の声援も大きな力になりました」。そして、初出場の関東大会へ。「この勢いで、行けるところまで行きたいですね」−。大舞台で、自慢の打線が再び爆発するか。

◆都営ヤングは2冠ならず

チームメートの攻撃に、最後まで声援を送り続けた都営ヤングの選手たち

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 全日本学童東京大会との都大会連覇はならず。いつにない悔しさが、都営ベンチに漂った。「新人戦(準決勝で対戦し、特別延長負け)の借りも返したかったですからね」と、伊藤佳明監督が選手たちを見つめた。

 東村山・大久保投手のスローボールに打線が沈黙。伊藤監督は「何もできませんでしたね。サインを出す機会もありませんでした」と苦笑い。「悔しい。絶対に勝てると思ったのに。(連戦の)疲れだったのかなあ…」と関井渉主将。準決勝を5回で切り上げ、決勝で再び先発したエース・清水敦司投手は「疲れはなかったんだけど、ボールが行かなくて」と、決勝のマウンドを振り返った。

銀メダルを胸に、表彰後の行進を行う都営ナイン。関東、全国での活躍に期待だ

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 不発に終わった決勝。しかし、全チームに目標とされる立場で、都大会王者の実力を見せた大会でもあった。気持ちを切り替え、今週末の関東大会、そして、来週末に開幕する全日本学童へ。関井主将は「関東では優勝します。Yes、we can」。頼りになる三遊間、加藤智也三塁手と小森拓馬遊撃手も「関東では勝ちます!」と声をそろえた。

 伊藤監督は「ここまで、彼らはいつも、大舞台で力を見せてきてくれましたから」と自然体だ。「気を引き締めて、まずは関東1勝を目指します」。関東、そして全国に、都営ヤングの名をとどろかすことができるか−。

◆国立クラブA 延長で涙

準決勝5回表、本塁打の佐伯捕手(2)を迎える国立クラブナイン

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 準決勝では一時、東村山を逆転した国立クラブA。終盤に追いつかれ、同点特別延長の末に敗れて3位となった。

 ここまでチームの快進撃を支えたエース・磯崎嵩大君の投球が精彩を欠き、四死球から同点に。「先週行ったチーム合宿では、大事をとって、ほとんど投げさせなかったんです。キャッチボールも軽めにして。それが裏目に出てしまったのかもしれないですね…」と渡辺裕之監督も首をひねる。それでも5回には主砲・佐伯政紀捕手に本塁打が飛び出すなど、打線がエースを盛り立てた。渡辺監督は「新人戦王者とここまで戦えたんですから、胸を張って帰れますよ」と話し、激戦のナインをねぎらった。

特別延長で破れたものの、見事なチームワークで銅メダルを獲得した国立クラブA

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 試合中、磯崎君に声をかけ続けた鈴木達也一塁手は「声を出せたし、みんなで助け合って戦えました」、佐伯君は「ピッチャーを助けたかった。つなぐ気持ちで打ちました」。磯崎君は「思ったようにコントロールできなくて、あせりもありました。でも、みんなが点を取ってくれるし、守ってくれる。すばらしいチームメートだと思いました」と、涙で腫らした目をぬぐった。

 「リードされても、ミスがあっても、みんなで声をかけ合って、最後まで戦えました」と新宅亮太主将。熱い戦いを終えた国立ナインは銅メダルを胸に、球場を後にした。

◆多西ヤングA 粘り及ばず

準決勝6回表、多西・内海主将が本塁タッチアウト

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 都営に敗れた多西ヤングライオンズAは3位。初回に5点を先制され、追いかける展開となったが、5回に岸野良太君の適時内野安打で1点を返すと、最終7回には滝島祐太君の3ランで1点差まで詰め寄った。

 「これまでも逆転の試合はあったので、6回(1死二、三塁の好機も無得点)に1、2点取れれば…と思ったんですが。都営の守備が上でしたね。選手たちはよく頑張ってくれました」と荒井欣蔵監督。あきる野代表として初のメダル獲得に笑顔を見せ、「春先に負けてから、ここまで20連勝中だったんです。これで一区切りついて、また新たなスタートです」と気持ちを切り替えていた。

あきる野代表初のメダル獲得を果たした多西ヤングライオンズナイン

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 「優勝したかったけど、最後まであきらめずに力いっぱい戦えたから」と内海玲児主将。4番打者としてここまでチームを引っ張ってきた木田雄斗君は、準決勝では4回からマウンドに上がり、都営打線に追加点を許さなかった。「ピッチングは調子良かったけど、最後に打ちたかったです…」

 「新人戦は若葉台フレンズ(稲城)に1回戦で負けた。その若葉台に勝ってきたチーム(山野レッドイーグルス=世田谷)に勝てた。都大会ってすごいと思いました」と滝島祐君。大きな成長を見せ、自信もつけた都知事杯。多西ナインのこれからにも期待だ。

(東京中日スポーツ・みんなのスポーツスペシャル)

 

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