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【全日本大会】

<総合>常磐3度目決勝 悲願のV 17度目挑戦、福島県勢で初

2010年8月20日

常磐軟式野球スポーツ少年団−宮ノ陣フラワーズ 優勝を決め喜び合う常磐軟式野球スポーツ少年団ナイン。中央は涙ぐむ石井投手=大田スタジアムで

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 高円宮賜杯・第30回記念全日本学童軟式野球大会マクドナルド・トーナメント(全日本軟式野球連盟、東京新聞など主催、東京中日スポーツ後援)最終日は19日、東京・大田スタジアムで準決勝と決勝を行い、常磐軟式野球スポーツ少年団(福島)が宮ノ陣フラワーズ(福岡)を下し、17度目の出場で悲願の初優勝を果たした。福島代表の優勝は初めて。五十市タイガース(宮崎)と白老町緑丘ファイターズ(北海道南)が3位となった。優勝の常磐には、高円宮賜杯、東京新聞賞トロフィーなどが贈られた。

◆石井頑張った!計237球完投!!

 チーム創立27年目、3度目の決勝で、ついにつかんだ頂点。「初めての準優勝…。長曽根ストロングスに逆転サヨナラで負けた、あの時からの悲願ですよ」。第22回大会の指揮を執った天井正之チーム顧問が涙をぬぐう。その奥では、準決勝から2試合を投げきったエース・石井彪人君がチームメートと喜びを分かち合っていた。

優勝旗を手に記念写真に納まる常磐軟式野球スポーツ少年団ナイン

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 「準決勝の3回くらいからキツかったけど、投げ切りたかった」。股関節に痛みを感じながらも準決勝、決勝の2試合で合わせて14イニング237球を投げ抜いた。エースの力投に応えるように、打線も、初回に、捕手の橋本蓮主将の2点適時打で先制、上位から下位まで切れ目のない打線で12安打10得点と、宮ノ陣を圧倒した。「常磐は日本一の練習をしている」。4年前に準決勝で敗退した兄を越えた橋本君は力強く言い切った。

 歓喜に沸く三塁側スタンド。橋本主将はベンチでコーチの手当てを受けていた。「興奮すると、鼻血が出ちゃうんです」。そう言って頭をかいた主砲は、やがてナインの輪に加わると、2度、3度と宙に舞った。スカイブルーのユニホームが青空に溶け込んだ。

4回表宮ノ陣フラワーズ2死三塁、右越えタイムリー二塁打を放つ大庭選手

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◆福岡・宮ノ陣 初出場も堂々2位

 初出場の宮ノ陣フラワーズが準優勝に輝いた。決勝は、4回までに5点を奪われる苦しい展開。4回に、神代亮真君、大庭樹也主将の適時打で2点差まで詰めたが、その後も得点を重ねられ力尽きた。

 チーム創設34年目で初出場。3回戦から本山直樹監督が仕事のため、一足先に地元へ帰ったが、そこから準決勝までを逆転で勝ち上がる脅威の粘りを見せた。指揮を執った渡辺裕二監督代行は「自分たちの持っている力以上のものを出してくれた。準優勝は本当に幸せ」と目を細めた。

 力投した大庭君は2安打と打撃でも活躍し「最後はちょっとバテてしまった。準優勝なので胸を張って帰りたい」と悔しさをかみしめた。神代亮君は「最後は負けてしまったけど、力を出し切れた」と、晴れ晴れとした表情だった。

◆蹄疫被害の中、五十市健闘3位

 口蹄(こうてい)疫被害もあった宮崎県都城市から出場の五十市タイガースは3位。全体練習が1カ月半できなかったこともあったが、自主練習などで乗り越えた。たくましかった選手に、常森昭二監督は「出場するのが目標だった。1万5000チームのうちの4つに入っただけで十分」と感激の涙。140センチの小さなエース森山弦暉君は5回に一挙5失点。5連投だった左腕は「残念だったけど、楽しかった」と胸を張って大会を終えた。

◆北海道ノムさん 白老町銅メダル

 白老町緑丘ファイターズは02年と同じ銅メダル。主将の折霜孝紀君は「4回に守りにミスが出て、4試合完投した若林君を助けられなかった」。若林楽人君は「監督を胴上げできず残念です」と肩を落とした。“北海道のノムさん”こと工藤昭監督は、ボソリと「暑かった」。そして「どうも準決勝に壁があるな」。しかし、しょんぼりするナインを見ると「いい試合だった。泣くな、笑って帰るぞ」と73歳の顔に戻った。

(東京中日スポーツより)

 

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