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【探訪 都の企業】

<信金編>【4】足立成和信金(足立区竹の塚) 活気ある街で日曜営業

2008年7月1日

「日曜営業で商店街の活性化に寄与したい」と語る足立成和信用金庫の初鹿野理事長

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 約百九十店舗が軒を並べる足立区最大の商店街、北千住駅東口の「千住旭町商店街」は自転車や徒歩の買い物客がいつも行き交い、声を掛け合う独特の雰囲気がある。

 足立成和信用金庫は昨年八月、この商店街にある旭町支店で都内の金融機関では初めて日曜日に通常業務を行う「サンデーバンキング」に踏み切った。金融機関は土日祝日はATMだけを稼働させて、窓口業務は休むのが一般的だ。

 初鹿野惠太郎理事長(61)は「支店がせっかく商店街にあるのに、日曜日に閉まっているのはもったいないとの声が届いたのがきっかけだった」と話す。ATMでお金が引き出せるという金融機能面ではなく、商店街の一員として活気を中心に考えた結果が日曜日の通常営業だった。

 周辺の支店から応援要員を得て人員の問題をクリア。日曜日に営業していることで、融資や年金運用、住宅ローンなど気軽に相談に訪れる人が着実に増えているという。かつても日曜日に年金相談会を開いたことがあったが、来店者ゼロの日もあった。今回は、商店街の活気とともに“サンデー信金”が定着した形だ。

 一九四六年創業の文具トラヤを経営する商店街振興組合の遠藤章副理事長(59)は「この商店街は買い物とコミュニティーの双方が両立している。人がいて、話ができる場所だ」と自慢げだ。

 こうした環境に置かれた足立成和信金については「商店街の仲間として役員などもやってもらっている。日曜営業は、人けのないATMコーナーとは違いにぎわいを生み出している」と話し、商店街と一体となった信金の取り組みを評価する。

 役員だけでなく、地域のお祭りなどへの参加でも頼られる存在の旭町支店。だが活気のある商店街にも商店主高齢化の波がじわじわと広がる。

 他の業態に転換してはどうか−。時に将来性のない商店に、厳しい“勧告”をするケースもあるという。信金幹部の一人は「店を単なるアパートに転換されては街が死んでしまう。融資で業態を変えてもらい街のにぎわいを維持することも仕事の一つ」と話す。

 初鹿野理事長は「信金には地域に貢献する使命がある。地域を盛り上げるため頑張らないと」と力を込めた。

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■地域への思い

 足立区に近い埼玉県川口市で生まれ育った。通学した高校は千住旭町商店街のど真ん中にある足立学園。昔からよく知る商店街だけに、地域の一員としての役割を強く意識している。郵便局以外では商店街にある唯一の金融機関。だから取引関係のない店を探すのが難しいぐらいだ。信金のメリットを最大限に生かし、地域の活性化に努めたい。 (初鹿野理事長)

 

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