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【探訪 都の企業】

<奮闘編>【2】マイネット・ジャパン(中央区銀座) 中小店舗、携帯でお助け

2009年1月7日

社員に指示を出すマイネット・ジャパンの上原仁社長(中)

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 不況だが、あえて新たなサービスを立ち上げる。インターネット関連会社「マイネット・ジャパン」の新年は、その最後の追い込みで明けた。同社は二月、携帯電話のネット上で中小店舗を集めたタウン情報サービスを開始する予定だ。

 「二〇〇九年は携帯電話で消費者への行動支援が活発化する元年になる」。上原仁社長(34)は新サービスに社運を懸ける。

 開始するタウン情報は、携帯の利用者が自分の位置を知らせるだけで周囲の店舗の情報を知らせる仕組み。携帯電話の電波の中継を行う基地局にボタン一つで位置情報を送ると、返送する形で店が表示される。

 表示対象は、同社が運営する携帯用のホームページ(HP)作成機能を活用している全国一万二千の店舗情報。この新サービスは、NTTドコモの「iモード」の公式サイトにも加わる予定だ。

 同社が産声を上げたのは二年半前。六人で〇六年七月に創立した。上原社長は、光ファイバーによる高速ネットの可能性にあこがれて入社したNTTグループを退職。「起業」という小学生からの夢を実現した。

 社是は、アニメ・ドラえもんの道具の一つ「どこでもドア」。ネットを通じ、「会いたいときに、会いたい人に会える社会をつくりたい」という思いからだった。

 最初の挑戦は利用者参加型のニュースサイト「newsing(ニューシング)」の立ち上げ。参加者自身がコンテンツ(情報の内容)を作るネット特有の現象に目をつけた。新聞社や専門家、一般人のブログを含め政治、経済、芸能などあらゆるジャンルの記事を「○」「×」の論争の種にした。今では月八十万人がニューシングを訪れるようになった。

 次に狙いを定めたのが、携帯のネット市場。〇七年二月、マイネット・ジャパンは中小店舗が携帯用のHPを無料で作成できるサービスを始めた。

 当時、ドコモなど携帯電話の三社はネット閲覧の定額料金制を普及させたほか、ネット検索にも力を入れ始めた。これで、携帯ネットの利用者が急増すると予想した上原社長は、広告手段としてのHP作成の需要が伸びると考えた。

 今、世界を覆う急速な景気後退の波が、ネット企業を激しく揺さぶっている。提携先の携帯業界も勢いを失い、先行きは不透明だ。「いかに、実需に結び付くネットサービスを展開するかだ」。上原社長は、栄枯盛衰の激しい業界での生き残り策を懸命に模索している。

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■地域への思い

 「2年半前に中央区銀座8丁目の雑居ビルの一室にオフィスを構えた。知り合いが紹介してくれたビルのオーナーが、賃貸料を月30万円から10万円にまけてくれたのが理由だ。今は社員も6人から25人に増えたので、徒歩数分のさらに広い部屋に移った。ネット関連の企業が多い六本木や渋谷は華々しいが、自分は会社誕生の地で地道な経営をやりたい」 (上原社長)

 

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