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【探訪 都の企業】

<おくりびと編>【4】ジャパンペットセレモニー(世田谷区上馬) 家族と同じ 大切に供養

2009年8月12日

お骨が入った置物式「ペット墓」の前で法要する住職=東京都世田谷区の感応寺で(中西祥子撮影)

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 大切な「家族」としておくる対象は、人間ばかりではない。最近は、飼い主とペットとの関係が一段と密接になってきている。こうした中、犬や猫の供養をしたいという要望に応えた、ペット専門の葬儀サービスも登場している。

 八月上旬、東京都世田谷区内で「ジャパンペットセレモニー」によるペット向け「月例法要」が営まれた。場所は同社が提携している感応寺。法要は毎月一回開かれている。価格は法要だけなら五千円。四十九日や一周忌の「法要」としての利用だけでなく、ペットを火葬した後、この「法要」を「ペット葬」として利用する人も多いという。

 この日は八組の家族が参列した。祭壇には、骨つぼとともに愛犬の写真などが飾られた。七月下旬に死んでしまった犬の供養のため参列した、目黒区の女性会社員(36)は「区役所に頼んで処理してもらうことも考えました。でも、初めて飼った犬で家族のような存在だったんです。ここで供養できてよかった」と話した。読経が響く中、飼い主らは順に焼香し、祭壇に手を合わせた。

 同社の立ち上げは二〇〇四年。山梨県内で葬儀社を営んでいた藤本政光社長(32)の実家では、飼っていたペットが死ぬと祭壇を飾って通夜から埋葬まで行っていた。このためペット葬の事業化は藤本社長にとって「自然な流れだった」という。

 藤本社長は「ペットはもはや家族同然。なぜ、しっかりとペット葬を取り扱っている業者が少ないのかと、疑問に感じていた」と事業化の背景を語る。さらに「核家族化で、祖父母ら家族の死を直接体験せずに大人になる人も多い。若い世代ほど、ペットの死に直面すると強い衝撃を感じるようだ」とも。実際、依頼者は十代から四十代が中心と、比較的若い世代の利用が目立つという。

 ゆくゆくはペットと一緒のお墓に入りたいという要望も少なくない。一般のお墓の脇に置くことも可能な、ペットをかたどった置物式「ペット墓」も取り扱っており、人気を集めている。

 藤本社長は「ペット数は右肩上がり。だからペット葬の必要性も増していくはず」とみる。家族や生活様式が変わっていく中で、ペットの家庭での存在感は増す一方。ペット葬のニーズは一層拡大しそうだ。

■大切な人へおくる言葉

 5年前に亡くなった祖母を今でも夢にみる。子どものころ一緒に住んでいたので、墓参りも年に5回は行っている。小学校のとき、祖母に食事を作った。まずかったかもしれないのに「おいしい」と言って食べてくれた。今も自分を見守ってくれていると思っている。だから、あらためて近況を伝えなくても、理解してくれているはずです。(藤本社長)

 

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