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【探訪 都の企業】

<FC東京熱血応援編>【中】アニー(調布市小島町) HP貫くチーム愛

FC東京のIT関連のシステムを構築、管理などを請け負う「アニー」の小林宣行社長=東京都調布市で(中嶋大撮影)

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 熱血サポーターともなると、応援チームのホームページ(HP)チェックは欠かせない。パソコンで、あるいは携帯電話で。そんなチームとサポーターを結ぶ窓口だが、FC東京には真のサポーターがつくった“誇るべきHP”がある。

 作成から運営管理まで手がけるのは、ソフト開発会社「アニー」。小林宣行社長(45)は、地元ボランティアの中心人物としてチームの誘致や知名度アップに汗を流した生粋のサポーター。地道な活動を通じて知り合ったチーム関係者から、一九九九年のJリーグ参入に合わせ、HP作成を頼まれた。

 当時、他チームは、誰もが知っている大手企業に依頼する。「非上場会社への発注はFC東京だけだった。ビジネスで請け負った大企業には負けたくなかった」。発足時からチームを追っ掛けてきたサポーターの誇りをみせる。

 そのサポーター目線が生きているのが、HP上で扱うチケットの予約販売システム。ホーム試合の座席をピンポイントで指定できる画期的なものだ。

 予約に要するのはわずか数秒。パソコン画面に表示された座席表の中から好みの席にチェックを入れるだけ。座席からのグラウンドの眺めが分かる写真も出てくるので、事前に確認できる。

 指定席なのに自分で席を“指定できない”ことが不満だった小林社長が自ら開発。「見る位置や角度で見え方が全然違う。自分がファンとしてほしかった機能を作っただけ」と話す。

 評判は広まり、他チームのシステム担当者の目にとまった。座席指定システムを「売らないか」と誘われたが、キッパリ断った。「もうけ話を捨てるかもしれないが、相手チームのサイトで使われるなんてイヤだった。チーム愛で作ったから」

 小林さんは数年前、キックフォームの解析システムを開発しようとしたが、費用がかかりすぎるため断念したことがある。「会社が大きければ、続けられたかも」と悔しい思い出になっている。

 HP作成から十数年、チームのホーム観客動員数はJ参入年から八倍の二万五千人超になった。アニーもチームの成長に負けじと、ITコンサルティングなどチームとのビジネスを広げ、年商は五倍の三億円に伸ばした。

 「これからはチーム強化に役立つシステムを開発し、J1制覇に貢献したい」。進化してきたHPも、J1で戦うことになるであろう来年にフルモデルチェンジが決まっている。

<FC東京からひとこと> HPの情報更新を簡単にできるシステムも開発してくれたので、タイムリーな情報を発信できる。ファンとの絆の深まりに貢献している

 

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