東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 特集・連載 > 探訪 都の企業 > 記事

ここから本文

【探訪 都の企業】

<景気診断編>震災から徐々に回復 中小に円高のしわ寄せ

写真

 「都の企業」(首都圏の中小企業)の景気が、東日本大震災の影響から徐々に回復していることが、東京都民銀行(東京都港区)が二十八日に発表した十月の景況感調査で分かった。ただ、歯止めがかからない歴史的な円高や欧州の金融財政危機などで、先行きの不透明感が増しており、回復の足どりは重い。 

 景気が「好転」と答えた企業の割合から「悪化」とした企業の割合を引いた業況判断指数(DI)は、マイナス一〇・四。六月の前回調査から八・八ポイント改善したが、二期連続でマイナスだった。今後六カ月間の見通しもマイナス五・一と、小幅な改善にとどまった。

 業種別では、製造業がマイナス二一・九で二・二ポイント悪化。特に、輸出向けの化学や一般機械が円高の影響で落ち込んでいる。一方、非製造業はマイナス二・八で一四・一ポイント改善し、製造業と明暗が分かれた。今後の見通しでは、製造業がマイナス七・一と大きく改善する一方、非製造業はマイナス四・二と悪化した。

 経常利益DIは、前回より一・七ポイント悪化のマイナス一二・四。円高を背景にした大手企業からの値下げ圧力が強まり、下請けの中小企業にしわ寄せがきている。新宿区の電気通信工事会社は「人件費以外の経費削減で対応してきたが、限界に達している。今後は、人件費も選択肢に入ってくる」と危機感を強めている。

 調査は二、六、十月の年三回実施。都内や近隣県の七百九十三社が対象で、三百六社から回答があった。

◆V字回復は期待薄

写真

 東京都民銀行の景況感調査で、「都の企業」(首都圏の中小企業)が、東日本大震災の影響による落ち込みから、緩やかながら立ち直りつつあることが浮き彫りとなった。一方で、歴史的な円高やタイの洪水など先行きの懸念材料は多い。都民銀のシンクタンク、とみん経営研究所の畠中初社長=写真=に調査結果を分析してもらうとともに、企業側の声をまとめた。 

 

写真写真
 

この記事を印刷する

PR情報