東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 特集・連載 > 探訪 都の企業 > 記事

ここから本文

【探訪 都の企業】

<景気診断編>復興需要で回復続く 非製造業けん引役

写真

 東京都民銀行が二十六日に発表した二月の景況感調査によると、「都の企業」(首都圏の中小企業)の景気回復へ向けた動きが続いている。東日本大震災の復興需要に後押しされた非製造業がけん引役。原油価格の高騰や販売価格の下落など懸念材料はあるものの、先行きも緩やかな改善が続く見込みだ。 

 景気が「好転」と答えた企業の割合から、「悪化」とした企業の割合を引いた業況判断指数(DI)は、全産業でマイナス〇・六となり、昨年十月の前回調査からマイナス幅が九・八ポイント縮小した。震災後の落ち込み幅の三分の二を取り戻す水準まで回復した。六カ月後の見通しはプラス〇・六と小幅ながらプラスに転じた。

 非製造業は八・九ポイント改善のプラス六・一となり、震災前の昨年二月調査以来、一年ぶりにプラス転換。非製造全七業種のうち六業種で改善した。震災復興に使われる工業用の原材料や産業機械の荷動きが活発になり、商社など卸売業が好調だった。回復の動きは、多機能携帯電話(スマートフォン)のソフト開発を手掛ける情報通信にも広がった。

 一方、製造業はマイナス九・四で一二・五ポイント改善。全十四業種のうち一般機械など八業種で改善したが、電気機器などは悪化した。

 経営上の課題では、原油価格の高騰を受け、仕入れ価格の上昇を予想する声が多い。半面、取引先からの値引き要請は強く販売価格は低下傾向。「原材料価格がアップしても、取引先が販売価格への転嫁を認めてくれない」(葛飾区のシール材加工業)と収益悪化を懸念している。

 調査は二月、都内や隣接する県の九百七十九社を対象に行い、三百六十九社が回答を寄せた。

◆復興需要 一時の鎮痛剤

写真

 東京都民銀行の二月の景況感調査は、東日本大震災の復興需要で全体としては「都の企業」(首都圏の中小企業)の回復の動きが着実に進んでいることを裏付けた。ただ、業種別にみると景況感に差が出ている。特に、円高や大手家電メーカーの業績不振のため、電機など一部の製造業は苦しい。同行のシンクタンク、とみん経営研究所の畠中初社長に調査結果を分析してもらうとともに、企業の声を紹介する。 

 

写真写真
 

この記事を印刷する

PR情報