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【探訪 都の企業】

<景気診断編>震災後 初のプラス転換 懸念は電気料金

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 東京都民銀行(港区)が実施した六月の景況感調査によると、「都の企業」(首都圏の中小企業)の景況感が昨年三月の東日本大震災以降、初めてプラスに転じた。個人消費の持ち直しを背景に、非製造業がけん引した。電気料金の値上げなど懸念材料はあるが、先行きも改善の動きが続く見通しだ。 

 景気が「好転」と答えた企業の割合から、「悪化」と答えた企業の割合を引いた全産業の業況判断指数(DI)は、前回の二月調査のマイナス二・三から、プラス二・四に上昇。震災直前の昨年二月調査のプラス七・一にはまだ届かないものの、DIがプラス圏に浮上するのは一年四カ月ぶり。また、六カ月後についての回答もプラス一一・一とさらに改善する見通しで、強気の見方が広がっている。

 業種別では非製造業が五・〇ポイント改善してプラス一一・八に上昇、リーマン・ショック前の二〇〇七年二月以来の高い水準になった。一方、製造業は一一・七ポイント改善したものの、マイナス四・二とまだ「水面下」にあり回復が遅れている。

 「経営上の問題点」の質問では、これまでトップだった「売り上げ不振」(15・9%)に代わって、「同業他社との競合」(17・8%)が五年ぶりに最も多くなった。中小企業の関心が「モノが売れない」から、「ライバルにいかに勝つか」に移ったことを示し、ビジネスチャンスを狙う中小企業の意欲の向上をうかがわせる。

 一方で、先行きの懸念材料には電気料金の値上げを挙げる声が目立つ。消費の重しとなるほか、中小企業はコストの上昇分を価格に転嫁しづらく、収益が悪化する恐れがある。

 調査は六月に都内と近隣県の九百七十八社に対して行い、回収率は35・4%だった。

◆堅調な消費続くか 鍵

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 東京都民銀行の六月の景況感調査は「都の企業」(首都圏の中小企業)の景況感が、東日本大震災以降で初めてプラスとなり、震災前の水準にあと少しで手が届くところまで持ち直してきた。電気料金の値上げや円高など懸念材料が多いなかで、これからも回復の動きは続くのか。同行のシンクタンク、とみん経営研究所の畠中初顧問=写真=に調査結果を分析してもらうとともに、企業の声を紹介する。 

 

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